マツダ技報 2021 No.38
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―9―*5  車両開発推進部 1. はじめに2. 商品コンセプトKey words:Vehicle development, BEV, Design, Vehicle dynamics, Freestyle door, Sustainable materialMX30 is an unconventional model challenging to create new value and proposing new relationship between here the concept and unique features of MX30 that realizes space and atmosphere for customers to spend their times being true to themselves by enabling them to create various ways with free thinking to enjoy the car.Product Div.Tomiko TakeuchiMio IwanagaVehicle Development Promotion Dept.Wakako UefujiShoji NobumotoJota OkadaMX30の紹介Introduction of MX30ダ初の量産電気自動車(BEV)を導入した。「MX30 EV MODEL」に搭載するバッテリーは,Life Cycle Assessment (LCA) 評価による CO2 排出量を抑えることと,買い物や通勤など,日常生活でのお客様の実用的な使用環境に見合った走行距離を考慮し,総電力量35.5kWhとした。 商品コンセプトとして,気軽に毎日乗りたくなる,開放的な空間に心も自由になって,自然体の自分でいられる,自分らしい人生を進めるように,パートナーとして傍らで支えるような商品を目指した。これを実現するために,以下の4つのKey value (KV) を定義した。KV#1  魂動デザインのコアである美しさに,親しみやすさや頼りがいの拡がりにチャレンジしたデザインコンセプト「Human Modern」KV#2  細部にわたる造り込みと環境に配慮した素材によって,心がととのう室内空間KV#3  純粋な楽しさをもたらす,ドライビング体験KV#4  安心して運転を楽しめるように,進化した安全性能 私たちの生活は多くの情報や日々進化する技術に囲まれ,ますます便利で快適になっている。その一方,情報の多さや時間に追われる生活の中で,情報と距離を置き,もっと自然体で自分らしく生きたいと思う人が増えている。また,直接的な人と人との触れあいが少なくなる中で,人と人がともに過ごす時間がより大切になっている。私たちはクルマがお客様にとって身近な存在だからこそ,ともに過ごす時間をより人間らしく,心豊かな時間にするためにMX30がどうあるべきか,お客様が大切にされている想いや空間,モノと向き合うことから始めた。そして,お客様がMX30に触れ,乗り込むと「心がととのえられる空間」であることを目指した。 また,マツダは,Well-to-Wheel視点で,各地域の自動車のパワーソースの適性やエネルギー事情,電力の発電構成などを踏まえ,適材適所の対応を可能とする,マルチソリューションが必要と考え,2030年に生産する全ての車に電動化技術を搭載することを公表している。MX30はこのマツダの電動化戦略をリードする重要なモデルとして,マイルドハイブリッド車(MHEV)とマツ*1~4  商品本部 要 約 MX30は,これまでの常識にとらわれることなく,新しい価値の創造に挑戦し,人とクルマの新しい関係を提案したモデルであり,同時にマツダの電動化戦略のリードも担っている。お客さま自身が自由な発想でクルマの多彩な楽しみ方を創造し,より自分らしく過ごせる空間の提供を実現した,MX30の商品コンセプトや特徴を紹介する。Abstractcar and human. At the same time, plays a leading role for Mazda’s electrification strategy. We are presenting 竹内 都美子*1上藤 和佳子*2岡田 譲太*3岩永 未央*4信本 昇二*5特集:MAZDA MX3002

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