マツダ技報 2021 No.38
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―19― 梅津 大輔 藪中 翔 Fig. 22 Lane Change on Snow-covered Groundvestibuloocular reflex during Neurophysiol, vol.62, pp.264-272(1989)(6) 藪中ほか:GVectoring制御が人の視線や身体挙動に与える効果に関する分析,自動車技術会 2020年春季大会 学術講演会 講演予稿集,No.12-21, pp.1-6(2021)(7) 酒井ほか:過渡的な旋回感覚を強調する減衰力制御―カルマンフィルタを用いたロール・ピッチ同期化制御―, 自動車技術会論文集, Vol. 43, No. 3, pp. 709-716(2012)(8) 中山ほか:運転者負荷定量化手法「ステアリングエントロピ法」の開発,自動車技術会前刷集,No.45-99, pp.5-8(1999)locomotion, J. ターンインからターンアウトを通してドライバーの視線を安定させ,操舵を滑らかにし,修正操舵を減少させることが分かった。この制御効果により,雪上のレーンチェンジ走行においてもFig. 22に示すように挙動の収束性に優れた運動特性が得られた。 以上の結果は,日常域の微小な挙動から高G旋回まで,幅広いシーンにおいて,ドライバーとしての人の特性に合致した心地よい運動特性を追求した制御開発の結果と考える。マツダは今後も,人にとってより制御しやすい車両運動のあり方を追求し,運転の楽しさや安心感といったダイナミクス性能のさらなる質感向上に取り組んでいく。■著 者■小川 大策参考文献(1) 梅津ほか:GVectoring Controlの開発,マツダ技報,No.34, pp.99-104(2017)(2) 梅津ほか:GVectoring Control Plusの開発,マツダ技報,No.36, pp.235-240(2019)(3) 山本ほか:視覚・動揺感受性に基づく操舵過渡応答性能の向上(第2報)―ロール感の解析―,自動車技術会前刷集,No.10-06, pp.5-9(2006)(4) 田尾ほか:微小操舵域のライントレースのバラツキを低減するピッチ特性に関する研究,自動車技術会論文集,Vol.52, No.2, pp.286-292(2021)(5) Grossman, G. E. et al.: Performance of the human 塚野 孝俊 加藤 史律

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