マツダ技報 2021 No.38
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(1) 臼田ほか:SKYACTIVのMBD検証環境について,マ―42― 三戸 秀樹 明神 未季 5. おわりに 今回,MX30の制御システムの概要と開発へ適用したMBDの内容について解説した。 パワートレインシステムの基幹となる制御構造は,エンジン制御を基盤とするシステム(従来のエンジン車の制御構造)から,統合コントローラー(PCM)と高電圧コンポーネントがCAN通信を基盤とする協調制御システムへ移行した。 マツダがこれまで培ってきたMBDのモデル化技術により,“高電圧システムにおける起動/遮断を含むCANネットワークマネジメント”の挙動をモデル化することで,高速MILS/HILSにて検証を進めることが可能となり,BEVのパワートレイン制御システムを短納期にて開発を進めることができた。 本開発手法は,今後の電動車開発のベースとすることで,今後の車種開発においてより一層のスピード向上を目指した改善を進めていく所存である。Fig. 8 Electric Driving System Bench Evaluation 本2手法の導入により,実車での評価タイミングに,より完成度の高い制御システムを準備でき,開発期間の短縮化に貢献した。ツダ技報,No.31, p.48-53(2013)■著 者■鴫濱 真悟参考文献北川 浩之 田中 大介

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