マツダ技報 2022 No.39
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※Used JAMA Ped model ver6.2.1(2) 辻 大介 谷本 晃一 ⒶMekki-Signature-WingⓒStainless-Steel Clip(2017)■著 者■(1) 竹村征樹ほか:新型MAZDA3の衝突安全性能,マ(2) Kunitomi S et al. : The Development of the Lower 水口 浩爾―101―6. おわりにExtremity of a Human FE Model and the Influence of Anatomical Detailed Modelling in Vehicle-to-Pedestrian Impacts, IRCOBI conference, pp.469-493 Hole forweakenⒶGrille-ReinforcementⒷBumper-ReinforcementChange to Low-StiffnesPedestrianno injury(Pelvis/Femur)no injury(Knee)Support-Bracket(New)2-Point Supported Type (New)Center ofgravityGrille-BracketMassDeform andOpenSupport-BracketSolve the Conflict:when bumps into a pedestrianLargedeformation①normalstateⓐUpperPartⓑLowerPart②when bumps into a pedestrianⒶGrille-ReinforcementⒷBumperReinforcementFig. 19 New Bumper Supporting StructureFig. 20 Two Functions of Support-Bracket and Weakened Grille-Bracket参考文献澤田 庸介 松下 幸治  フェイス中部を支持するサポートブラケットには,➀通常時は上下及び前後方向に強力な支持機能を発揮するが,➁歩行者衝突時は前後への脱落機能を発揮することで歩行者膝部への反力を小さくする,という2つの機能を織り込んだ。 具体的な構造としては,高い支持機能のために本体の材料にはグラスファイバー配合強化樹脂を採用し,脱落機能のために本体をⓐアッパーとⓑロアーに分け,その間を前後方向の規定入力を受けると変形して開くⓒステンレスクリップでつないだ。規定入力を歩行者衝突時に膝部に傷害を与えない荷重で設計することで,走行中や洗車などの通常使用時には脱落させず,歩行者衝突時にのみⓒが開いてⓐとⓑを分離し脱落させることが可能となった(Fig. 20)。 本稿では,新型CX60の衝突安全性能について紹介した。カーボンニュートラルやCASEなど,車に対するニーズが多様化する中で,市場におけるさまざまな事故・傷害形態の分析と人間研究を軸とした新型CX60の取り組みに基づき,より高い衝突安全性能を実現する技術開発を進め,今後もより良い商品をお客様に提供していく所存である。ツダ技報,No.36,pp.113-118(2019)黒田 一平安藤 亮

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