マツダ技報 2022 No.39
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morfenanoitisop retnec laretaL lo123 l123D fnoitareecca euqrotetar gnireetsegnahc revirwaY Steering ―106―Left 0 Right Curve approach Improvement Old method New method Time Improvement Old method New method Time Intentional steering Unintentional steering noise Driver intentional steering Handle with one hand Driver steering torque No.Avoid obstacles(falling objects etc.)on the road.obstacles(pylon etc.)Avoid continuous on the roadNo.Shake the handle to check steering assist control.Put the handle with one hand.Fig. 10 Test Results of Intentional/UnintentionalImage diagramImage diagramFig. 8 Comparison of Center Traceability for Deviation 次に,自車がカーブ旋回中のシーンにおける比較結果をFig. 9に示す。Fig. 9から従来比,ヨーレートの変化率の振幅や変化回数が減少しており,自車の車両挙動が滑らかで,かつ安定していることがわかる。Fig. 9 Comparison of Center Traceability for Stability5. CTS制御中のドライバー操舵特性の開発 開発のねらいである高い「操作性(自己主体感)」の実現に向けたCTS制御中のドライバー操舵特性開発における主な取り組みを紹介する。本開発では3.2節に記載した Fig. 4のシーンにおいて,ドライバー切り込み操舵,及び切り戻し操舵に状態を分割し,それぞれの状態における制御を検討した。以下では,ドライバー切り込み操舵時,及び切り戻し操舵時の制御開発についてそれぞれ紹介する。5.1 ドライバー切り込み操舵時の制御 ドライバー切り込み操舵時の特性のねらいは3.2節に記載した Fig. 6の➀のリニアな操舵特性である。ねらいの特性を実現する案として,ドライバー操舵トルクを検出し,そのトルク量に応じてCTS制御量を減少させる制御が考えられる。この制御では,操舵トルクに応じたCTS制御量の調整により,リニアな操舵特性を得られやすい。一方で,例えば,ステアリングを片手で把持するなどドライバーの操舵意図はないが,手や腕の自重等で操舵トルクが入力された場合,意図せずCTS制御量が減少することで,センタートレース性が低下する(ドライTable 2 Intentional SteeringAssumed sceneChange lane to the next lane.Table 3 Unintentional SteeringAssumed sceneDriver’s hand hits the handle.バーの車線中央を維持走行してほしい期待値から外れる)。これを抑制するため,比較的大きな操舵トルクが入力されるまでCTS制御量を維持すると,ドライバーが何かを避けようと意図して操舵する場合に,CTS制御に抗うような操舵フィールとなってしまう。 そこで,ドライバーの意図のある操舵と,意図のない操舵特性の違いの解明に取り組んだ。まず,意図のある操舵を,意図のない操舵を定義した。その一部を Table 2,3 に示す。 そして,車両テストで各操舵パターンにおける操舵トルク特性をデータ計測した。結果, Fig. 10のようなデータが得られた。本データより,操舵トルク情報のみを見ると同じ操舵トルク量でも意図のある操舵と意図のない操舵が混在し,これらを切り分けできないことがわかる。そこで,操舵トルク変化率の情報を加えることで,Fig. 10のように意図のある操舵と意図のない操舵を切り分けることが可能と判断した。

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