マツダ技報 2022 No.39
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・Washing machin・Conversation(dB(A))Feeling60~50~60~50(2)ハンズフリーリフトゲート リアバンパー下部にレイアウトしたセンサーに足をかざすことで,両手がふさがった状態でもリフトゲートの開閉ができるハンズフリーリフトゲートを,従来車に続き採用した。バンパー部のデザイン・空力・操作安全性を満足させつつ,検知性能を確保するレイアウトが必要となり,トーイングヒッチを装着する車両では装着位置が重なることから,従来車ではハンズフリー,もしくはトーイングヒッチどちらか一方しか取り付けができなかった。CX60ではトーイングヒッチを装着されたお客様に対して,トーイングを行わない日常ユースでもハンズフリーリフトゲートを使用できることを目指した。・Library―129―3. 課題の取り組みExample scene3.1 片側駆動タイプの採用 前述の静粛性目標の達成には,音の発生源や構成部品点数を減らすことが必要で,駆動モーターを従来の両側から片側のみ内蔵した片側駆動タイプの採用に向けて取り組んだ。片側駆動を採用するにあたり,開閉時にリフトゲートシェルに加えられる人からの負荷や,左右のパワーリフトゲートユニットからの荷重が左右均等ではない場合,開閉作動時のばたつき,捩じれによる閉まり不良が発生する。また,片側の取り付け部に過剰な負荷がかかることによる損傷等も懸念される。さまざまなお客様の使用シーンを想定し,電動作動方向と逆方向への強制的な作動や,手動で急作動させる意地悪的なモードにおいても品質不良が発生しないよう,後述する(1),(2)でリフトゲートシェルへの負荷荷重を下げ,荷重を均一に分散する取り組みを実施した。(3)ではお客様に快適に使用していただくため,急緩の速度制御をする取り組みを実施した。それらを実施する中で,作動音・作動音質の目標を達成させた(作動音圧は従来モデル比15%の低減)。(1)パワーリフトゲートユニットからの入力荷重の低減➀ 構造での取り組み パワーリフトゲートユニットからリフトゲートシェルに加わる荷重そのものの低減に取り組んだ。パワーリフトゲートユニット取り付け部に加わる荷重は,レイアウTable 1 Noise LevelNoise levelNoisyNormal・Air conditioner outdorr unitQuietFig. 1 Research of Feeling Lift Gate SpeedFig. 2 Speed of Lift Gate at Each Timeき消されないことを考慮して,目標値を50~60dB (A) の範囲で定めた。 作動音質に関しては,作動音周波数が一般的に1kHz以上であると耳触りに感じられる領域となる。従って,1kHz以上にピークを作らず大きな振幅を持たせないこと,また,ピークをもつ周波数間幅を一定量確保して,うなり感をなくすことを目指した。2.2 利便性(1)電動開閉速度 お客様が快適に使用していただくために重要な2つ目の要素が開閉速度である。じれったさを感じず,一方,速すぎて危険感・恐怖感を覚えさせず心地よく感じる速度を目標とした。机上評価モデルでの可視化と実車モデルで人がどのように感じるかモニター結果(Fig. 1)から,目標速度を決めた。 更に,開閉中,一定の速度にするのではなく,急緩をつけてお客様が心地よく感じていただける動きにすることを検討した。最も心地よく感じる動きを心拍変化の測定から検討した結果,作動の始めは速く,作動の終わりはゆっくりとさせる「ふすまを閉める際のような動き」を理想とした(Fig. 2)。

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