マツダ技報 2022 No.39
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杉島 孝幸 伊藤 敦 松下 将輝 朴 吉友 (1) 山内寛和ほか:新型CX9のパワーリフトゲート開―131―4. おわりにFig. 6 Layout of Hands Free Sensor Unit参考文献樋口 圭太 織田 匡樹 黒田 智也 サーを迂回させつつも機能させることを目指した。2本のセンサー間距離が変わることで,検知精度が悪化する課題があったが,検知パラメーターの感度設定をチューニングした。更にトーイングヒッチ有無で設定パラメーターの切り替えを行うことで,トーイングヒッチがある車両においても同等の検知性能を発揮できるようにし,利便性を向上させた(Fig. 6)。 新開発したCX60のパワーリフトゲートは以下の取り組みにより,片側駆動タイプを採用し,作動音・作動音質の向上,急緩制御を実現させ,商品化できた。・リフトゲートシェルへの負荷荷重を低減させるため,机上検討モデル活用によるレイアウトのコントロール,デザインとの共創による外装樹脂部品の削減,ブレーキ制御時間の最小化を実施。・リフトゲートシェルにかかる荷重を左右均等に分散するため,取り付け面剛性の向上と外周骨格の連続配置を実施。また,ユニット左右で荷重応答が同程度となる構造を採用。・急緩制御を実現するため,モーター特性を踏まえた出力調整を実施。 今回の開発がゴールではなく,更なる高みを目指して,お客様の期待を超える,思いのままに開閉ができる商品を提供し,感動を届けられるよう,今後も開発に勤しんでいく。発,マツダ技報,No.33,pp.56-59(2016)■著 者■髙田 浩二青山 麟太郎

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