noauqenoscedit ii / yb CX-60 BCM (Test target ECU) Test scenario playback GNKO(2)右バンクでの高速自動検証 2.2節で述べたように,右バンクでは今まで妥当性を確認してきた仕様と,車載ECUの挙動が等価であることを確認する必要がある。その確認に費やす費用と時間を最小とするため,車載ECUでの検証(ENG.7)における検証範囲は維持したまま,可能な限り自動で検証を実施する手段を開発した。自動検証は検証シナリオの自動入力とマツダ期待値であるシミュレーター出力値と車載ECUの出力値比較にて実現している。この自動検証システムをStraightforward test with equality by NewS:以下SweNと呼ぶ。SweNの構成を(Fig. 9)に示す。―136― Developing a real ECU to replace the PoC. Fig. 10 Development Real ECU of Simulation PoC by NewS Straightforward test with equality by NewS: SweN NewS (Reference ECU) CAN/LIN Interfaces Direct Lines Response record Response record CAN/LIN Interfaces Direct Lines NewS PoC by NewS Real ECU NewS 3. CX60でのソフトウェア開発効率化3.1 左バンクでの妥当性確認 まず,BCMに対する新規要求を収集,整理し明確化した(136項目)。その後,要求に基づき各ECUの仕様を設計し,各ECU間の通信インターフェースを合意した。これらの情報を基に,本稿のソフトウェア開発効率化を実施した。 各要件の仕様確定時期に合わせ,シミュレーターの動作検証及びシミュレーターでの妥当性確認は3サイクルに分けて実施した。動作検証ではシミュレーターに対しFig. 8 Entire Validation EnvironmentFig. 9 Structure of SweNEnvironment これらの要件(ENG.1)とおり動作するNewSと複数のPoC by NewSを組み合わせることで,システム全体の動きを模擬し,仕様の妥当性確認を実現する(Fig. 8)。 車載ECUに対して必要なことは「シミュレーターでの検証と同等の検証」を実施することである。そこで左バンクで行ったシミュレーターの検証を右バンクでも活用する。このシミュレーター検証時のシミュレーターを車載ECUに置き換えることで,車載ECUが仕様とおりに動作しているか検証することができる。検証試験の入力はCANインターフェース,LINインターフェース,電源制御線のリレー制御インターフェースを介して実施し,ソフトウェア制御にて自動化する。 次に出力値の比較についてである。左バンクで作成したシミュレーターはこの時点で妥当性確認を完了しており,要件(ENG.1)を満たしている。そこで,シミュレーターと車載ECUに同時に上記の検証試験の入力を与え,出力が一致しているかを比較することで検証結果の自動判定を実現する。 この自動判定では出力のパターンにより,14種の判定方法を使い分けることで出力のパターンに合った適切な判定を実現している。例として出力変化タイミングの一致を比較する判定方法や信号送出間隔を比較する判定方法がある。このように複数の判定方法を用いるのは,機能により値の何が一致すれば判定をOKとできるかが異なるためである。例えばカウンター値であればシミュレーターと車載ECUの起動タイミングによってその開始タイミングは変わりうる。そのため,絶対値の比較では誤って判定NGとしてしまう。この機能の本質は1ずつカウントアップすることであり,比較するべきはそれぞれの出力値における前回値との差分である。(3)ENG.5/ENG.6/ENG.7での開発効率化 (1)の妥当性確認にて準備した各ECUのシミュレーター群はCANを介して接続しているため,それらを車載ECUに置き換えることが可能である。サプライヤーでは開発対象の置き換えた車載ECU以外は期待値のとおりに動くシステムとしてシステム観点での開発を他の車載ECUが開発,リリースされる前から効率的に進めることが可能である(Fig. 10)。
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