(2)ネッキングの評価指標としきい値の妥当性確認 Fig. 6に示すアルミクラッチドラムの試作品でネッキングの評価指標としきい値の妥当性確認を行った。評価対象は,成形圧の高いフランジしごきの根本部とした。成形解析上で,成形に使用するパンチR をR1 から徐々に大きく変化させたときの製品の根本R 部の最大主歪の値は,パンチRが大きくなるにつれ局所的な延性が低減され,値が下がる傾向を確認できた。 また,パンチR6以上であればネッキングが発生しないことを確認した。机上検証結果から,パンチR1,R3,―154―2 mm before theneckingoccurrenceposition4 mm before theneckingoccurrenceposition6 mm before theneckingoccurrencepositionStrokeneckingoccurrencepositionActualCAEMeasurement positionPunch RMesurment position CAEMesurmnet position>XR1Mesurmnet position>XR3Mesurmnet position<XR6ActualneckingneckingNoneckingFig. 3 Bending TestFig. 4 Displacement and LoadFig. 5 Bending Test ResultFig. 6 Necking Evaluation Index/Validity Evaluation R6の成形パンチを製作し,実機確認を行った(Fig. 6の実機結果参照)。この結果,机上で最大主歪のしきい値(X)を越えるパンチR1,R3で成形した製品の根本R部はネッキングが発生し,しきい値以下のパンチR6ではネッキングが発生しないことを確認した。 以上により,今回導出したアルミ材のプレス成形時のネッキングの評価指標としきい値が妥当であることを確認した。また,同様のアルミ製品成形時の机上検証ツールとして,将来的にも幅広く活用できる目途を立てた。3.2 スプライン転造時のスプリングバック抑制技術 クラッチドラムのスプライン部成形工法は複数あるが,マツダでは成形精度とフレキシブル性を高次元で両立するスプライン転造を標準工法として採用している。スプライン転造とは,スプライン形状をもつマンドレルにお椀状のワークを設置し,マンドレルとワークを回転させて徐々に送りながら,マンドレルの回転に同期して回転する転造ローラーによってワーク外径から逐次的にワークを押し込み,ねらいのスプライン形状に成形していく回転塑性加工である(Fig. 7)。ResultFig. 7 Overview of Spline FormingAluminumu(thickness 2.6㎜)の確立 従来工法ではアルミは鉄に比べヤング率が小さく,スプリングバック量が約1.5倍大きい。スプリングバック量を抑制するためには,一般的に送り速度を下げる,あ
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