マツダ技報 2022 No.39
208/275

喜久山 良弐 山根 貴和(1) JFEスチール(株):移動体の腐食環境計測方法および設計方法ならびに移動体材料の腐食試験方法および選定方法,特許第 4258352 号(2009)(2) 元田慎一ほか:ACM型腐食センサで測定した海洋性大気の腐食環境条件の年変化,材料と環境,第44巻,4号,pp.218-225(1995)(3) 福田克弘ほか:車両の腐食環境計測システムの開発,自動車技術会2015年春季大会学術講演会講演予稿集,1197(2015)(4) Tibshirani, Robert: Regression shrinkage and selection via the lasso,Journal of the Royal Statistical Society: Series B(Methodological),58.1,pp.267-288(1996)(5) 山根貴和ほか:車両腐食環境の定量化技術と分析手法の開発,自動車技術,Vol.74,No.7,pp.104-109(2020)―199―4. まとめ(1)腐食環境計測システムの開発 腐食センサーとしてACMセンサーを用い,データロガー本体とセンサー間の無線化により簡易に装着可能な腐食環境計測システムを開発した。(2)腐食環境の定量化及び予測技術の開発 海塩環境及び凍結防止剤散布環境において,➀ACMセンサーの出力を鋼板腐食量に合わせて補正するしきい値を推定できる方法を構築した。➁市場腐食環境の大規模データからACMセンサーの出力に寄与する因子を選定し回帰モデルを構築できた。 以上より,市場を実走行して計測し,そのデータ及び気象データなどから腐食環境を予測し特定できるようになった。 今後は,国内だけでなく海外の腐食環境にも適用し,グローバル腐食マップを構築していく。また,コネクティッドサービスで得られた環境データの活用,市場の塩散布量の継続的な調査を行い回帰モデルの精度向上を図っていく。参考文献福田 克弘 ■著 者■中本 尊元

元のページ  ../index.html#208

このブックを見る