マツダ技報 2022 No.39
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I : daol ←]]%1]aPk[ PEMenignE―Previous : PCI―New : PCI←←φ0.106mm×φ0.133mm× Fig. 10に,軽負荷と中高負荷に対して各々の代表運転点における新型及び旧型エンジンの熱発生率を示す。縦軸は排気量差を除すため,図示平均有効圧(IMEP)としている。旧型エンジンでは,IMEP400kPa付近まではPCI燃焼によりTDC付近に燃焼が集まる高等容度燃焼(TDC燃焼)を実現しているが,それ以上の負荷条件では混合確保のため燃焼期間の長い拡散燃焼となっていた。新型エンジンでは,DCPCI燃焼を適用しIMEP1200kPa付近においても燃焼期間の短いTDC燃焼を可能にした。 新型と旧型エンジンの性能評価結果をFig. 11に示す。軽負荷から中高負荷域にかけて3点の代表点において,比較を示した。熱発生率とNOx,Soot(SMOKE),図示燃費(GISFC),等容度(DCV Degree of Constant Volume),冷却損失割合(Qcool),燃焼音(CPLF)を示している。NOxについては,いずれのIMEP条件におい―18―]ged/J[ etar esaeler taeH]hWk/g[ xONSINSF[ EKOMS]hWk/g[ CFSI-G]-[ VCD[ loocQ]Bd[ FLPC-30-20-100Crank Angle [deg.ATDC]0.5g/kWh1FSN10g/kWh0.950.92520155dBPrevious20J/deg-30-20-10010203040Crank Angle [deg.ATDC]PreviousNew12004001500rpmIMEP300kPaEngine speed [rpm]―Previous : diffusive combustion ―New : DCPCIInjection pattern10203040-30-20-10010203040Crank Angle [deg.ATDC]NewPreviousNewEngine TypeBore/Stroke [mm]Displacementper cylinderCompression ratioFuel injectionsystemInjector nozzledimensionPiston materialPiston bowl shapeEGR SystemPrevious EngineNew EngineIn-Line 4In-Line 686/94547 [cm3]14.415.2Common Rail/Piezo injector10hole10holeAluminumSteelStepped-LipEgg-shapedDual ZoneEgg-shapedHPEGRHP & LPEGRIMEP700kPa―Previous―NewIMEP1100kPaFig. 10 Expansion of TDC Combustion AreaFig. 11 Comparison of Combustion Performance between Previous and New Combustion Conceptても旧型から新型でおおむね同等となっている。Sootについては,いずれのIMEP条件においても低減されており,第3章で示したDCPCIによる多段噴射噴霧の干渉抑制の効果が確認できた。図示燃費については,いずれの条件でも改善し,IMEP700kPaと1100kPaにおいては10g/kWh以上の大幅な改善を達成している。これは,IMEP300kPaにおいては高圧縮比化とスチールピストン採用による冷却損失改善の寄与が大きく,IMEP700と1100kPaにおいてはDCPCI燃焼を適用することで,PCI燃焼並みの高い等容度を実現したことの寄与が大きい。 更に,燃焼室形状と噴射間隔の適正化により熱発生率の急峻な立ち上がりを抑制することで,TDC付近で燃焼期間を短縮しながらも,燃焼音を改善できている。比較を行った。また,カーボンニュートラル燃料(以下,CN燃料)への適用性についても検証を行った。4.1 新燃焼コンセプトの性能評価 Table 2に性能評価に用いた新開発の第2世代SKYACTIVD(以下,新型)と現行型の第1世代SKYACTIVD(以下,旧型)の諸元を示す。新型エンジンでは,4気筒から6気筒にして総排気量を拡大しているが,気筒あたりの排気量は旧型エンジンと同じである。吸気温度を低減するためにLPEGRを採用した。また,熱伝達補正係数Cwを低減するためにピストンを旧型のアルミ製よりも燃焼室壁温が高いスチールピストンを採用した(4)。圧縮比も14.4から15.2に高めている。これらは第2章で述べた各制御因子の機能目標設定に対応している。また燃料噴射ノズル仕様及び燃焼室形状については,第3章で述べた新燃焼コンセプトに基づいている。Table 2 Engine Specification

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