マツダ技報 2022 No.39
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]h/mk[ deeps elciheV)% 000 +8AT ―38―)hWk/g( CFSB(noitubirtsiDCTLWi-stopEngine Stop 60090012001500VehicleSpeed Acc.PedalPositionEngineSpeed 3.13.2, 3.3Controll PistonStop PositionRetardIntake ValveMultiple Pre-InjectionEngineDriveEnergy EngineRestartRecuperationAccele-rationtime 3. ストロングエンジン+MHEVを Fig. 6 Functions of the Reduce Restart Torque3.1 ピストン停止位置制御 小さなモーターによるEV走行範囲最大化のためには,エンジン再始動時の圧縮工程気筒が上死点を乗り越えるのに必要なモーターアシストトルクを最小化する必要がある。そこでモーターアシストトルクの最小化に有効な➀再始動時の回転系慣性力の最大化,➁エンジン起動抵抗の最小化に取り組んだ。回転系慣性力はクランキング開始時のピストン停止位置に依存し,6気筒エンジンでは圧縮行程気筒のピストンが下死点に停止した時に最も回転系慣性力が得られる。 ピストンが完全に停止する位置は停止直前の圧縮工程気筒の空気量と膨張行程気筒の空気量で決まり,両気筒の空気量を均等にできれば膨張と圧縮による釣り合いにより下死点に停止する。そこで新たに開発したピストン停止位置制御では,エンジンを切り離してから完全に停止するまでの間,インマニ圧力やSVT位相角をモニターして筒内の空気量状態からピストン停止位置を予測し,その結果を元にSVTやスロットリング操作によって停止直前の圧縮・膨張気筒の空気量が均等となるようコントロールしている。停止位置制御を実施した場合の停止位置分20g/kWh10080604020300CooperativeControlFig. 3 SKYACTIVD Fuel Consumption and Load Distribution by Cooperative Control with Motor and TransmissionFig. 4 i-stop Frequency @WLTCFig. 5 Driving Pattern of 48V Mild Hybrid System+8ATNew3.3L50100ReductionMotor Drive7%Energy Recurepration(Engine stop)17%Energy Recuperation(Engine Run)7%Scatter Band (FEVresearch)Passenger car Diesel engines'22/5 26pc 1.6-3.0L EU6Previous2.2LNEW 8AT w/ Mild HybridPrevious 6AT150Torque (Nm)200250time [s]Idle 14%Engine Drive26%48V Mild HybridEngine Generation6%Motor Assist23%1500rpm300具現化する技術(以下SVT)と停止位置制御によりエンジンの再始動トルクを抑制し,モーターによる再始動に必要なトルクを最小化した。 これによりFig. 4及びFig. 5に示すとおり,WLTCモードにおいて,従来は停車時のみアイドルストップを作動させ,14%にとどまっていたエンジン停止頻度を,切り離しを行う事で38%の停止頻度を達成している。切り離しをしない場合,6.5%の燃費改善にとどまるのに対し,エンジン切り離しを可能にすることで12.6%の燃費改善を達成した。 また走行性能についても,これまでDE精密過給制御として高めてきた空気量のきめ細やかなコントロールをベースに,高応答のモータートルクを効果的に配分させることで,過給機付きエンジンでありながらも,よりアクセル操作に忠実でダイレクトな駆動力コントロールを実現している。 これら性能を実現させるためにkeyとなる始動時クランキング抵抗低減制御を3章で,個別の協調制御について4章で具体的に紹介する。 走行中の燃費改善のための技術として,エンジンの切り離し範囲を最大化するためのエンジン停止/再始動時のクランキング抵抗低減技術を新たに開発した。当シーンにおけるエンジン停止と再始動のチャート及びエンジン抵抗削減のための機能をFig. 6に示す。

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