マツダ技報 2022 No.39
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λbtatsomrehTii rotadaR-THrotadaR-TLresnednoC―46―MvAccelerationResistanceSlopeResistanceRollingResistanceOutletGrill ShutterCSVFanElectricWaterPumpDCDCConverterCSVCylinder Head(Ex.Port)Cylinder BlockOilHT-ATFCooler/WarmerCooler/WarmerElectronic Throttle BodyCabin HeaterEGR CoolerThermovalveLT-ATFCoolerInverterMotorInter CoolerEnvironmentModelDriver ModelThermal ModelCooling Circuit(HT / LT / ATF)WaterPumpOilControlValveFront endRadiator/ Condensersub-ThermostatMotorStarterCoupled Vibration Heat QuantityATSystem ModelTemperatureAC LoadATLub.TireShaftTorqueRotationalSpeedMotorInverterDCDCLiBPbBat.Heat QuantityLiTemperatureQcoolPcylHeatQuantityTemperatureEGR/CTurboIVC StateQuantityExhaust LossFrictionS-VTI/CDOCSCRFTemperatureMass FlowRaw EMDOCDPFDrivetrain / Mechanical ModelRunning ResistanceAC ModelElectric Drive Devise/LoadModelEngine Unit ModelAir-Pass ModelCombustionModelAftertreatment Model・2Zone Mode/Heat Balance・Statistical modelIVC StateInjectionNOxHCCOSootBrakeModelVehicleControlDSCTCMT/M Control【On-board】SGC2PCMSensorModelActuatorModelCAN/LINCurrentConsumptionBrake ControlMotor ControlSensingValueStateEngine Control【On-board】QuantitySCREffectiveValueControlValueMotorEOPEngineFlywheelInputTransmissionTireDriveShaftCdFAAir ResistanceDriveing ForceMOPMountRollingResistanceRRCH.R.R.Crank Angle+-CoolingLossFrictionLossGrossWorkFig. 7 Vehicle Cooling SystemFig. 7 Vehicle Cooling System 2.4 制御モデル2.4 制御モデル  ディーゼルエンジンの性能は空気系や噴射系の制御にディーゼルエンジンの性能は空気系や噴射系の制御によよって大きく変化する。また,電駆やDTとの機能配分って大きく変化する。また,電駆やDTとの機能配分を行うを行うためには各ユニットを協調させた状態での検討がためには各ユニットを協調させた状態での検討が必要となる。これを開発の早い段階で実現するために,前述のエン必要となる。これを開発の早い段階で実現するために,ジンユニットモデル,サーマルモデル等と制御モデルを連前述のエンジンユニットモデル,サーマルモデル等と制成させることで制御を含めた多くの机上検討を行えるよう御モデルを連成させることで制御を含めた多くの机上検にした。開発初期のハードや制御システムの構想段階にお討を行えるようにした。開発初期のハードや制御システいては,機能のつながりが分りやすく,ハードとの機能配ムの構想段階においては,機能のつながりが分りやすく,分が容易である簡易的な制御モデルを作成し用いた。一方で,開発が進んだ段階においてはMATLAB/Simulinkにて作成された量産ソフト向け制御モデルを用いた。この量差ソフや統合をツールに依存せずに行うためのオープンな規格No.39(2022) 討 本項では,新世代クリーンディーゼルエンジンの排気量選定におけるMBD適用事例について紹介する。一般に過給ディーゼルエンジンにおいては,燃費・エミッション(特にNOx)性能と走り性能は背反する関係にあり,この関係3.1 走り,燃費,エミッションを両立させる排気量をブレークスルーする手段として新世代エンジンでは燃焼の機能強化と併せて大排気量化を採用している。この大排気量化について,各性能目標を満たしうる最適値を開発初 本項では,新世代クリーンディーゼルエンジンの排気期に選定するために,「つながる1Dモデル」による検討を量選定におけるMBD適用事例について紹介する。一般行った。検討において,燃焼の機能強化についてはFig. 3のに過給ディーゼルエンジンにおいては,燃費・エミッモデル環境のうち,エンジンモデルに別報(5)で紹介してション(特にNOx)性能と走り性能は背反する関係にあいる熱効率の支配因子の機能配分を前提として反映した。り,この関係をブレークスルーする手段として新世代エまた,過渡的なガス流動変化の影響度が高く比較的短いモンジンでは燃焼の機能強化と併せて大排気量化を採用しードが検討対象の走り性能には,モデル粒度が細かいGT-ている。この大排気量化について,各性能目標を満たしPOWERを,長いモード計算を対象とする燃費・エミッシうる最適値を開発初期に選定するために,「つながる1Dョンの検討では計算コストを下げるために各特性をマップモデル」による検討を行った。検討において,燃焼の機化したモデルを用いた。このように,検討に応じて適切な能強化についてはFig. 3のモデル環境のうち,エンジンモデルを使用し効率的に検討を進める工夫をした。 モデルに別報(5)で紹介している熱効率の支配因子の機能燃費・エミッション検討において前提としたエンジンユ配分を前提として反映した。また,過渡的なガス流動変ニットのNOx排出量,燃費率特性をFig. 9, 10に示す。NOx化の影響度が高く比較的短いモードが検討対象の走り性排出特性は,排気量増加した分だけEGR導入が可能となる能には,モデル粒度が細かいGTPOWERを,長いモーため, Fig. 9のように大排気量ほど高負荷までNOxを低くすることが可能である。一方で燃費特性はFig. 10下段のよド計算を対象とする燃費・エミッションの検討では計算うに,150Nm以下の軽負荷では排気量が小さいほど燃費コストを下げるために各特性をマップ化したモデルを用率が良くなる一方で,それより高負荷では逆転し大排気量いた。このように,検討に応じて適切なモデルを使用しほど燃費率良くなる。これはFig. 10上段のように,従来エ効率的に検討を進める工夫をした。ンジンの高負荷までフラットな特性とは異なり,新世代エ 燃費・エミッション検討において前提としたエンジンンジンの燃費率目標がBMEP1200kPaまで大きく改善させているためである。これらの特性を用いた燃費・エミッションの検討結果例としてFig. 11にRDE(Real Drive Emission)走行におけるNOx排出量(上段)と,WLTC走行での燃費EngineElectric Drive DeviceHiTemperature(HT) CircuitLow Temperature(LT) CircuitTransmissionATF CircuitControlled System ModelController Model3. MBD適用事例Fig. 8 Schematic of High Speed MILS3.1 走り,燃費,エミッションを両立させる排気量検マツダ技報 ハードとの機能配分が容易である簡易的な制御モデルを作成し用いた。一方で,開発が進んだ段階においてはMATLAB/Simulinkにて作成された量産ソフト向け制御モデルを用いた。この量産ソフト向け制御モデルは大規模であるため,C言語化することで計算コストを抑える高速MILS環境(4)というマツダ独自のシミュレーション環境を構築している(Fig. 8)。この際,従来の高速MILSではGTPOWERで作成されたモデルとの連成が難しかったため,Functional Mock-up Interface(FMI)という連成機能に対応させた。FMIとは,さまざまなツールベンダーが提供するモデルのやり取りや統合をツールに依存せずに行うためのオープンな規格に則った連成機能であり,この機能へ対応したことにより,高速MILS環境は多くのCAEツールとの連成が可能となった。検討気圧:Pin,吸気温度:Tin),燃焼開始時期(CA10)などを説明変数とするCwの重回帰式を構築し,あらゆる運転条件における冷却水回路に対する入熱量予測精度を向上させた。 新世代クリーンディーゼルエンジンの冷却システムの開発においては,お客様の多様な使い方や環境条件におけるエンジン本体の冷却性能の確保,エンジン燃焼に対する最適な吸気温度の実現,電駆部品の効率最適化のための温度コントロールが求められた。このような冷却,温調要求に対して最適な冷却システムの選定や各ユニット間における機能配分や機能成立性検証を効率的に実施するために,車両全体における発熱や放熱などの熱流れを再現した1Dモデルを構築し,開発に適用した。新世代クリーンディーゼルエンジンに採用している冷却システムをFig. 7に示す。空調用コンデンサーの後方に高水温回路と低水温回路のラジエーターが上下に分割された形で配置されており,それぞれエンジン本体系,インタークーラーやモーターなどの電駆部品を冷却している。ATFに関しては高水温回路による昇温/冷却と,低水温回路による冷却を2つのバルブによって切り替えることが可能である。また制御デバイスとしてはウォーターポン プや,冷却水切替バルブ(CSV),グリルシャッターが存在し,要求された温度を実現するための各部の流量や,えることが可能である。また制御デバイスとしてはウォーフロントエンドの熱交換器に当たる風速を制御することターポンプや,冷却水切替バルブ(CSV),グリルシャッタができる。これらの熱交換器の特性や,冷却回路の配管ーが存在し,要求された温度を実現するための各部の流量圧損,冷却水熱容量などを1Dモデルで考慮した冷却回や,フロントエンドの熱交換器に当たる風速を制御するこ路システムモデルを前述の「つながる1Dモデル」に組とができる。これらの熱交換器の特性や,冷却回路の配管み込んだ。圧損,冷却水熱容量などを1Dモデルで考慮した冷却回路システムモデルを前述の「つながる1Dモデル」に組み込んだ。

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