―92―)ABd( leveL erusserPdnuoSL φ10×2φ10×2Fig. 6 Airflow Noise Prediction Results for 3.3 課題抽出と解決の取り組み(1)分離法 音源生成段階の課題解決 Fig. 7にCFD解析結果の流速分布と,そこから生成した音源分布を示す。従来のモデルは連通孔部で異常音源が発生しているが,元となった流速分布をみると,連通孔エッジ付近の特定要素の流速が,隣接する要素に比べて著しく大きくなっており,CFD解析が不安定になっている可能性がある。そこで,音源生成に寄与する流速分布に則して,CFD解析のメッシュサイズを最適化し,過度な流速による異常音源生成を是正したところ,Fig. 6のピンク実線に示すとおり精度が改善した。Fig. 7 Distribution of Velocity and Aeroacoustic Source(2)分離法 音響伝達計算段階の課題解決 CFD解析の改善後においても,Fig. 6のピンク実線に示すとおり,予測結果には500Hz付近に実験にはないピークが残る。そこで,更なる改善に向けて音響伝達計算段階の分析を実施した。その結果,500Hzのピークは,Fig. 6の左図に示す右孔部から管先端までの距離Lから決まる共鳴周波数と一致しており,計測結果には顕著なピークはないことを踏まえると,解析上は,管内部の共鳴の影響により増幅された音が,連通孔を通じて外部空間に過度に伝わっていることが考えられる。 そこで,孔部の音響伝達計算を改善するために,式 (1)~(6)に示す微小すき間部に生じる音響伝達に対する抵抗Z=θ+jχ(粘性や,Fig. 7 下図の矢印に示すような隙間部周辺のガス流速等により発生)(1)をTransfer Admittance(すき間により連通しているそれぞれの空間Fundamental ShapeTechnologies社のGTPOWER)や実験から得られた排ガス流量を元に,CFD解析(IDAJ社・Icon Technology & Process Consulting社のiconCFD)で流速と密度の時間変動を求め,音源データを生成する。生成した音源を入力として,周波数軸の音響解析(Hexagon社のActran)で計測位置までの音の伝達(音響伝達)を解き,評価点の音圧を算出する。Fig. 4 Analysis Flow of Airflow Noise Prediction3.2 従来の予測精度 これまで排気吐出音開発では,上記手法にて気流音の予測を行ってきたが,製品形状のような複雑な構造に対しては,音圧レベルがピークとなる周波数や音圧レベルの絶対値の再現性に課題があった。また,製品形状のマフラー内部は複雑な流れが発生しているため現象把握が難しく,予実差が生じる原因を特定することが困難であった。 そこで,Fig. 5に示すように製品形状に含まれる内部構造を模擬した基礎形状に対する予測精度改善をSTEP1とし,STEP2で基礎形状を組み合わせた簡易マフラー,STEP3で製品形状マフラーというように段階的にモデル構築を実施した。 STEP1の基礎形状に対し,送風機により一定流速を与えた条件でのマイク位置音圧の従来の予測精度の一例をFig. 6に示す。Fig. 6左図に示すマフラー内の曲げパイプとその長さの気柱共鳴の強さを調整するために連通孔を配置した基礎形状は,実測(黒実線)と従来の予測結果(赤実線)は大きな差がある。この予実差に対し,分離法の音源生成と音響伝達のそれぞれ計算段階に対して分析した。Fig. 5 Flow of Development of Airflow Noise Prediction ModelSTEP1 Fundamental shapeStraight pipeBendingflowWall collisionBend+HolesFluid DynamicsCFDMeshCFD Computationsvelocity:v(t)density:ρ(t)Computation of the aeroacoustic sourcesSTEP2 Simple mufflerSTEP3Product mufflerflowflowAcousticsCAD ModelAcoustic MeshAeroacoustic sourcesMapping+ FFTAcoustic ComputationsSPL ResultsSPLSPLSPLBend+HolesPreviousVelocityAfter improvementVelocity20dB10Simulation(Improved CFD)flowSimulation(Previous)VelocityDivergenceVelocityGrazing flowBiasflow100Frequency(Hz)1000ExperimentSimulation(Improved CFD and acoustic analysis)Sound SourceDivergenceSound Source
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