―7―Key words:Vehicle development, Design, Exterior/Interior, Color, KodoMazda will launch the CX90 as part of Phase 1 of the electrification strategy toward 2030. While sharing the basic platform and main components with the preceding CX60, the space and design were tailored to fit the North American family group, the main target, by adopting a long wheelbase and a wide body. One of the highlights of the value o■ered by the CX90 is its design, which takes advantage of the features of the large platform and achieves both the desired interior space and beautiful proportions. It embodies the owner’s unwavering sense of values that does not compromise on function or style, and his/her clever yet discerning eyes for the essence. The vehicle runs through the street with enchanting play of light on its body, which steals the hearts of passersby and uplifts their spirits. Every time I see it, my heart dances and I feel proud of my choice. This is the value we wanted to o■er in the design of the CX90.Design Dep.Takanori Tsubaki1. はじめにCX90のデザインDesign of CX90特集:MAZDA CX9002要 約 マツダが,2030年までの電動化戦略のフェーズ1として投入する,「走る歓び」と「環境安全性能」を両立させたラージ商品群の第二弾がCX90である。基本プラットフォームや主要コンポーネントを先行導入したCX60と共通としながら,ロングホイールベース化やボディー拡幅など,メインターゲットとなる北米ファミリー層にフィットする空間とデザインに仕立てあげた。特に,ラージプラットフォームの素性の良さを活かした,求められる室内空間と美しいプロポーションを両立したそのデザインは,CX90の提供価値におけるハイライトのひとつである。 CX90のデザインは,機能もスタイルも妥協しないオーナーの揺るぎない価値観と,賢く本質を見極める選択眼を体現する。そして,美しい光の動きを纏いながら駆け抜けるその姿は,街行く人の眼を奪い,心昂らせる。見るたびに心が躍り,自らの選択に誇りを感じられる。これが,CX90のデザインにおいて提供したいと考えた価値である。Abstract ラージ商品群の第二弾となるCX90は,北米をメイン市場とする3列シートを備えたSUVである。現行CX9の実質的な後継車種となるこの車は,プラットフォームの基本構造や主要コンポーネントをCX60と共通としてラージ商品のスケールメリットを活かしつつ,ワイドボディ化やロングホイールベース化など,CX90の市場環境とニーズに適合させる変更を織り込んだモデルとなる。内装は,前席エリアをCX60と共通としながらも,2列目以降を新規開発して,CX90として求められる空間とデザインの両立を目指した。*1 デザイン本部 椿 貴紀*1 特に,ラージプラットフォームの特徴を活かした,美しくSUVらしいプロポーションと北米ファミリー層にとって必要十分な空間という二律背反の両立は,CX90デザインにおけるハイライトのひとつである。そしてそれは同時に,お客様がご自身の妥協のない選択眼を誇らしく感じていただける,CX90デザインの最も大きな提供価値であると考えている(Fig. 1)。
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