[Pa・s/m2][kg/m3]―154―Fig. 6 Kelvin Cell Model for Nonlinear Compressive Analysis (Porous Foam without Membrane)3.1 固体相と流体相の相互作用を考慮した線形振動 前述のように多孔質材中を伝搬する振動を正確に予測するためには,固体相と流体相の相互作用を考慮しなければならない。ここでは振動伝達の主要な制御因子である多孔質材の弾性に対して,固体相と流体相がどのように影響するかを検討する。まず最初に流体相の有無による影響検討を行う。続いて多孔質材料の吸音機能の主要な制御因子の一つである流れ抵抗(13)が振動伝達に与える影響検討を行う。Fig. 7に巨視スケールでの振動伝達率の解析モデルを示し,Table 1に微視構造の固体相(ポリウレタン)の物性値を示す。Fig. 7 Vibration Transmission Analysis Model of Table 1 Material Properties of Solid Phase Young’s Foamed Porous Material in Macro Scale(Polyurethane) for Analysis in Micro ScalePoisson’s Modulus [MPa]24Kelvin Cell (Cell Size: 400μm, Throat Size: 5μm, Solid PhaseFluid PhaseFig. 8 Analysis Results of Vibration Transmissibility: Comparison between With and without Fluid PhaseLoss Factor0.1Fig. 9 Analysis Results of Vibration Transmissibility: Comparison of FEM Solution and Analytical Solution Porosity: 0.95)E■ective Elastic Modulus [MPa]Flow ResistivityE■ective Bulk Modulus [MPa]with and without Fluid PhaseDensityRatio0.3512800.4492.06×1060.1023. 解析結果クロな弾性率には固体相の弾性だけでなく流体相の等価体積弾性率も影響しており,本モデルのように両相の相互作用を考慮しなければ正確な弾性率が予測できないことが示唆される。Table 2 Analysis Results of Homogeneous Properties of この影響を考察するために式(1)の振動伝達率の解析解を用いて検討を行った。固体相と流体相の等価弾性率からそれぞれのばね定数を算出した。固体相のばねのみを考慮した場合及び固体相と流体相のばねの並列ばねとして表した場合の解析結果をFig. 9に示す。解析解の結果と均質化法によるマクロ解析の結果は一致しており,流体相も考慮した多孔質材のマクロな弾性率は,固体相と流体相の等価弾性率の和になっていることが分かる。解析 まず,流体相がある場合とない場合(真空相当)で多孔質材のマクロな振動伝達特性がどのように変化するかを検討した。ユニットセルサイズは防振材として一般的なサイズの400μm,骨格サイズは27μmとした。六角形の膜部分のみに5μmの通気孔が空いているものとした。このときの空隙率(流体相の割合)は0.95である。 微視スケールでの均質化特性解析結果をTable 2に,巨視スケールでの振動伝達率解析結果をFig. 8に示す。流体相がない場合は10%程度共振周波数が低下しており,マクロな弾性率の低下が伺える。つまり,多孔質材のマ
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