マツダ技報2023
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(1) 西口勝也,田中耕二郎,森田泰博,杉本幸弘:アルミニウム/CFRPの異種材料点接合技術,自動車技術会2018年秋季大会学術講演会講演予稿集,文献番号20186086(2018)(2) 田中耕二郎,杉本幸弘,西口勝也,小川裕樹:アルミニウム/樹脂異種材料点接合の強度特性に及ぼす表面処理の影響,自動車技術会2019年秋季大会学術講演会講演予稿集,文献番号20196111(2019)(3) 田中耕二郎,深堀 貢,西口勝也:マルチマテリアル車体の実現に向けたアルミニウム/鋼板抵抗スポット溶接技術の開発,溶接学会誌,第90巻,第7号,pp.497-500(2021)(4) 村上士嘉,山下浩二郎,妹尾安郎,橘 昭男:アルミ材新接合技術の開発,マツダ技報,No.21,pp.86-91(2003)(5) 藤本光生,附柴祐一,野村浩二:ハイブリッド車におけるFSSW技術,溶接学会誌,第80巻,第3号,pp.227-230(2011)(6) 杉本幸弘,田中耕二郎:アルミニウム合金ダイカストと圧延材の摩擦撹拌点接合,軽金属,第70巻,第1号,pp.8-13(2020)―161―Fig. 9 Macro Survey Results on Cross-SectionFig. 10 Analysis Result Sample by Particle Method CAEFig. 11 Stress Analysis Result Sample of Shear Tensile Test4. まとめ 実用化にあたり確立すべき強度予測技術においては,粒子法CAEを用いてツール形状,接合条件,材料特性から接合後の塑性流動状態(接合界面形態)を解析することをはじめとして,破壊メカニズムを考慮した強度,信頼性が予測可能なモデルを構築する取り組みを進めている。プロメテック・ソフトウェア(株)製の流体解析ソフトウェアである Particleworksを使用した粒子法CAEによる塑性流動状態の解析結果の一例をFig. 10に,検討中の接合継手モデルを用いたせん断引張時の応力解析結果の一例をFig. 11に示す。 車体軽量化のための重要な要素技術としてさまざまな材料の組合せでの点接合技術の開発を進めている。本報では摩擦撹拌点接合のアルミニウム製車体骨格部材への適用性を明らかにするため,ダイカスト材を含む板組みを中心に,その接合強度に及ぼす接合パラメーターの影響を調査した。また,強度予測のための接合CAEを含めた実用化に向けた取り組みについて示した。接合パラメーターの影響 A6111とADC3の組合せにおける調査では,直接的に接合ナゲット径に影響を与えるツールプローブ径が大きいほど強度が高く,プローブ径5mmのツールにおいて,安定的に抵抗スポット溶接JISA級平均を超えるせん断強度が得られることを確認した。断面観察による強度影響因子の検討 断面観察を行い,接合状態,亀裂進展部から強度影響因子を検討した。プローブ周囲において下板材料が上板側に巻き上がるような塑性流動が生じており,その形状,界面間の接合領域,接合/未接合境界位置の上板残厚により,破断時の亀裂進展経路は複雑に変化し強度に影響を与える。位置制御式装置を使用する上で強度を確保するためには,塑性流動状態や上板残厚を決定付ける接合ツールの実挿入量を適切に管理することが重要といえる。実用化を想定した取り組み パラメーター影響調査の結果を基に,データベースの構築を目的に実施した一般的な車体骨格部材を想定した種々の板組みでの強度評価では,全ての板組みのせん断荷重はJISA級平均を上回り,本接合技術がJISの「特に強さを要する溶接部」に適用できる水準にあることを確認した。これら実用化時の継手の設計や施工のためのデータベースをはく離強度や強度バラツキ要因の影響も含めて構築する他,接合CAEを活用した強度,信頼性予測モデルの開発など,引き続き実用化に向けた取り組みを進めていく。 本成果は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務(JPNP14014)の取り組みで得られた。参考文献

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