マツダ技報2023
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(12) J. C. R. Hunt: Vorticity and Vortex Dynamics in (13) Keigo Shimizu et al.: Visualization of flow structures (14) Alexander Wiebel et al.: Eyelet Particle Tracing - (15) David Sujudi et al.: Identification of swirling flow in (1) 自動車技術ハンドブック編集委員会:自動車技術ハンドブック 1 基礎・理論編,東京,自動車技術会,p.250(2004)(2) 農澤隆秀ほか:自動車の空気抵抗を増大させる車体周りの流れ構造 第二報 セダン車体の特徴的な流れ構造,日本機械学会論文集B編,Vol.75,No.757,pp.1807-1813(2009)(3) 中村優佑ほか:デザインと空気抵抗低減の両立に向けた新しい渦同定手法,自動車技術,Vol.74,No.4,pp.30-35(2020)(4) 三浦英昭ほか:一様等方乱流における低圧力旋回渦の同定と可視化,ながれマルチメディア,Vol.17,No.3(1998)(5) Tobias Günther et al.: The state of the art in vortex 中村 優佑 (6) Shigeo Kida et al.: Swirl condition in low-pressure (7) Yusuke Nakamura et al.: Identification of the vortex (2021)(9) 中村優佑:自動車周りに発生する低圧旋回渦の同定手法に関する研究,広島大学大学院工学研究科博士論文(2022)(10) 長島忍:球面投影法による多面体の内外判定方法,情報処理学会論文誌,Vol.27,No.7,pp.744-746(1986)(11) David C. Banks et al.: A predictor-corrector technique for visualizing unsteady flow,IEEE Graphics, Vol.1, No.2, pp.151-163 (1995)(8) Yusuke Nakamura et al.: Visualization of vortex core ―167―extraction, Computer Graphics Forum, Vol.37, No.6, pp.149-173 (2018)vortices, Journal of the Physics Society of Japan, Vol.67, No.7, pp.2166-2169 (1998)around a vehicle by considering the pressure minimum, Journal of Visualization, Vol.5, No.23, pp.793-804 (2020)lines around automobile front wheels using the sectional-pressure-minimum-and-swirl method, 19th International Symposium on Flow Visualization Transactions on Visualization and Computer Complex Turbulent Flows, Transaction of the Canadian Society for Mechanical Engineering, Vol.11, No.1, pp.21-35(1987)around the front wheel of a sedan-type automobile, 11th Pacific Symposium on Flow Visualization and Image Processing (2017)Steady Visualization of Unsteady Flow, Proceedings of IEEE Visualization, pp.607-614 (2005)3-D vector fields, 12th Computational Fluid Dynamics Conference, pp.792-799 (1995) れ場に本手法を適用し,以下の結果を得た。 ・本手法で同定された渦中心軸は,周囲より圧力の低い領域を通過し,その近傍流れは旋回運動を伴っていた。よって,本手法は低圧旋回渦を同定できることが確認できた。 ・本手法は,自動車周り及びフロントタイヤ周りに発生する既知の特徴的な渦を同定できることが確認できた。また,渦中心点をシード点とする流線を可視化することで,渦に関連する特徴的な既知の流れ構造を再現できることが分かった。 ・従来手法と比較した結果,本手法で同定された渦中心軸は,渦同士が連結することなく,渦中心軸の断片化が抑制されていることが確認できた。 以上の結果より,本手法は,自動車空力の分野で一般的に用いられる従来手法と比較して,空気抵抗に関連する渦をよりよく同定できる手法といえる。 今後の課題は,空気抵抗に影響を与える物理量を用いて,各渦を定量化することである。そして,データ分析手法を用いることで,渦と空気抵抗のモデル式を構築し,デザインと空気抵抗低減の両立をサポートしていく。 なお,本手法に関する一連の研究は,広島大学次世代自動車技術共同研究講座・空気力学研究室のテーマとして実施されたものであり,多大なご協力をいただいた中島卓司准教授,ご助言頂いた陸田秀実教授,農澤隆秀客員教授に感謝申し上げます。■著 者■清水 圭吾参考文献

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