マツダ技報2023
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第55回 市村産業賞 功績賞受賞テーマ:運転者の体調を見守り安全を支えるドライバー異常時対応システム  受賞者:栃岡 孝宏,中島 康宏,岡野 英紀   概要: 事故を誘発したドライバーの発作や疾患の症例を分析,人体や脳のメカニズムを理解・モデル化することで,意識喪失などの体調変化を高精度に検知することを可能にしました。これにより,一般道においても迅速なドライバー異常の自動検知から車両の減速停止させることにより,周囲の歩行者や車両への被害軽減を図ります。―171―DEAを搭載する「MAZDA CX60」2022年度 NEDO 省エネルギー技術開発賞 理事長賞受賞テーマ:自動車用モータ可変界磁技術の開発   概要: 従来は一定であった界磁(磁石磁力)の大きさを運転条件に応じて変化させ,各運転条件に適したモーター性能を確保することにより,モーターの発電量向上を実現した。本技術の導入により,モーター実用域の効率改善と減速エネルギー回生量の増加が可能になり,高効率内燃機関との組み合わせで,従来のモーターを用いたハイブリッド車に対して15%の燃費向上(WLTCモード燃料消費率)を見込んでいます。今後は,プラグインハイブリッド車や電気自動車にも当該技術を適用して,モーター駆動による走行距離を延長しつつ,使用エネルギーの効率を改善することにより,環境負荷低減を図ります。CX60 ドライバー異常時対応システムの開発評価機器マツダ技報:No.39(2022)pp.109-115マツダ技報:No.38(2021)pp.133-138塗装部の耐食性迅速評価技術のモデルベース研究開発令和5年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門)受賞テーマ:防錆開発プロセスを変革する防錆機能迅速評価技術の開発  受賞者:浅田 照朗,佐々木 將展,江﨑 達哉,重永 勉,高見 明秀   概要: 防錆開発プロセスを変革する技術として開発されました。塗装部分の防錆機能を電気化学的な手法で評価することにより,要求性能の数値化やそれに伴う技術開発の効率化が可能となり,試作品を使うことなく材料や工程を机上検討すること(モデルベース開発)を実現します。

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