マツダ技報2023
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(2)インテリアアイテム 新たにブラック系の「Natural Monotone」を追加した(Fig. 2)。この「Natural Monotone」は,より広いライフスタイルに対応し,かつ気兼ねなく使えることを目指した。素材には,ファブリックをメインに据えるというMX30のカラートリムの考えに則り,シートボルスターはブラックの人工皮革,センター部分はデニム調ファブリックとし,ライトグレー系のアクセントを入れた。共通の呼吸感素材によるトリムやダークコルクと合わせて単調とならない内装を実現している。(3)「Spirit R」 の思いを受け継ぐ特別仕様車 「Edition R」 マツダが世界で初めて量産に成功したREは,マツダの歴史において「飽くなき挑戦」を象徴する特別な存在であり,2012年にRX8 「Spirit R」(RはRotary/Returnの意)として量産を終了してもなお,この技術の火を絶やさないという思いで研究・開発を続けてきた。それから約11年の歳月を経て,REはマツダの電動化をリードするモデルであるMX30によってその可能性を拡げ,発電機として復活(Return)を果たした。この機に,開発に関わる全てのメンバーの思いとしてメモリアル表現を随所に取り入れた特別仕様車が「Edition R」である。他のパワートレイン同様の,コルク,フリースタイルドア,そしてMXというカーネームと合わせ,そこに刻まれたマツダの歴史を,コアなファンの方々も含むより多くのお客様に感じていただく思いで設定したモデルである。a. 専用外板色 「Edition R」専用の外板色として,ルーフサイドにマローンルージュメタリック,ベースカラーにジェットブラックを採用したマルチトーンを設定,ラインナップの中で最もスペシャリティー感を漂わせるコーディネイトとした(Fig. 3)。マローンルージュメタリックはマツダ初の乗用車である「R360クーペ」のルーフ色を,2020年に発売した100周年特別記念車で復刻,これを今回採用した。―50―Fig. 1 MX30 Rotary-EV Unique DesignFig. 2 MX30 Rotary-EV Natural MonotoneFig. 3 Edition R ExteriorFig. 4 Edition R Key FobFig. 5 Edition R Floor Matb. 専用キーフォブ 「Edition R」専用のキーフォブは(Fig. 4),シェル(キー表面のパネル)の表面を8C型RE内部のローター表面と同じ曲率とし,キーシェル表面の両端の段差を,ローターアペックス(頂点のシール溝)と同じ幅でデザインし,実際の車両では触ることができないREを疑似的に感じ取れるアイテムとした。c. 専用フロアマット 「Edition R」専用のフロアマットは(Fig. 5),Rotary-EV専用バッジ,及びテーマカラーであるオレンジのステッチとタグで構成している。タグの中に一本引かれた白いラインは,キーフォブと同じくローターアペックス(頂点のシール溝)と同じ幅とし,ここにもREの存在をさりげなく感じ取れる表現を施した。d. 専用ヘッドレスト 「Edition R」専用のヘッドレストは(Fig. 6),乗り込むたびにその特別感を感じ取れるアイテムとして,運転席と助手席にMX30 Rotary-EV専用バッジと同様のエンボス加工を施した。

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