マツダ技報2023
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W=2.5W=2.0【C Dimension】【B Dimension】ᅠe: EccentricityᅠR Generating Radiusᅠb: Widthe=17.5R=120b=76830×1Aluminum+e=15R=105b=80654×2(Std.) 8C型エンジンの外観をFig. 1 に,技術コンセプトをFig. 2 に,及び主要諸元をTable 1 に示す。8C型エンジンは構造課題である冷却損失の低減のため,ロータリーエンジンの基本諸元である創成半径・偏心量を見直し低S/V化し,燃焼改善による熱効率改善を実現した。これに加えてFig. 3に示す走行負荷によらない発電機の運転マップ設定によりポンプ損失を低減し燃費改善を得た。―60―Fig. 1 Engine General ViewFig. 2 Technology ConceptFig. 3 Time Frequency Bubble Chart @WLTC ModeFig. 4 Basic Trochoid Specifications (e, R)Table 1 SpecificationsEngineNumber of RotorBasic SpecificationsDisplacementCompression RatioSide Housing MaterialIntake TypeExhaust TypeApex Seal TypeFuel Injection SystemMax. Injection PressureEGR SystemMax. Power/rpmFuel Type13B RENESIS (Japan)2 Rotor10.0 : 1Cast Iron+Gas CarbonitridingSide/2portSide/2port2 piecesChilled Cast IronPort Injection0.4MPaw/o158kW/7450rpmPremium GasolineRegular Gasoline8C (Japan)1 Rotor11.9 : 1Cermet Thermal SprayingSide/2portSide/2port2 piecesChilled Cast IronDirect Injection30MPaw/53kW/4500rpm2. 開発コンセプトと主要諸元トなユニットで実現した新型ロータリーエンジン8C型(以下,8C型)を開発した。本稿では,その実現に向けて導入した技術について紹介する。 加えて,出力高密度化に伴い,最大燃焼圧の上昇による構造系への荷重増加が課題となった。ロータリーエンジンの燃焼室はサンドウィッチ構造をしており,ローターハウジングのずれによる燃焼室保形性の改善が必要となる。また,マルチ電動技術コンセプトを実現するためには,発電機の軽量化と限られたスペースへの搭載性が必要となる。これらを解決する構造系の具体的な機能進化について紹介する。2.1 熱効率の改善(1)諸元の適正化 基本諸元(e:偏心量,R:創成半径)について示した図をFig. 4に示す。また,ロータリーエンジンのトロコイド係数は固定し,基本諸元(e:偏心量,R:創成半径)の変更による機能影響を抽出した結果をFig. 5に示す。

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