マツダ技報2025
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)(())内1(12(の――マツダ技報No.41(2025)      噴Diesel Oxidation 5. 軽量化開発4.5 バルブタイミング 本エンジンは体積効率の改善をねらいモデルベースで吸気バルブの開弁期間を最適化した。IVC大となる吸気バルブ閉弁時期(のカムプロフィールとすることでリフトを抑えてピストンとの干渉を回避し燃焼室を成立させながら最適開弁角を実After Bottom IVC現した。Dead Centerは量産仕様の55deg.ABDCからFig. 154.6DPF 量産仕様に対して壁厚が薄いFilterを新たに採用し,圧損低減による出力向上と軽量化を図った。更に全負荷運転中に排気工程で少量のDPF射を行い,Catalystの前段に配置したにより排出ガスを昇温させることで常時の煤を燃焼除去し,煤堆積による圧損上昇を防いだ。この制御での過昇温による溶損回避と煤燃焼促進触媒DPFの廃止も可能となった。煤の捕集機能は維持したまま量産仕様に対して%の圧損低減を実現することで出力と35燃費の改善に貢献した。4.7 エンジン制御)アクセル全開シフト制御 サーキット走行ではく超える負荷が駆動系に入力される(加主要因の一つである変速ショック入力の低減とドライバーの操作負担軽減,及び駆動系保護のためにアクセル全開シフト制御を導入した。ドライバーはアクセル全開のままクラッチとシフト操作を行い,実エンジン回転数と変速後の推定エンジン回転数との差回転に応じてエンジントルクをコントロールする制御とした。ディーゼルならではの高応答を生かした緻密なトルクコントロールにより回転イナーシャをミニマム化しショックトルクを抑えるとともに,クラッチ締結状態に応じてトルク伝達量を最適化することで捩じりトルクも低減させた。またアクセルとクラッチの操作タイミングにより生じていた入力ばらつきも抑制し,素早い変速操作においても締結1.3倍以内に安定的にショックトルクを抑え,Fig. 16Driveline Shift Shock TorqueFig. 17Drive Shaft TorqueSKYACTIV-D 3.3Fig. 17)。VGターボ4400rpmで効率が最)を選定し,台形形状36deg.ABDC に遅角した(Fig. 15Timing ValveDPF Diesel Particulate DOC (レースで量産想定の負荷を大きFig. 16)。負荷の増時トルクの速さと信頼性確保を高い次元で両立させた()。PostDPF)ターボチャージャ制御 ターボチャージャ制御はチャージャ制御モデルを水平展開した。ドライバーのアクセル操作に応じて精密にベーン開度を制御することで過給の応答性を高め,加速時のレスポンスとリニアリティを向上させた。全負荷運転時には空気量とポンピングロスを両立させる最適な過給圧に制御することで燃焼効率を高めた。またアクセル全開シフト制御と協調し,変速中の過給圧低下を最小限とすることで変速後のトルク応答性を確保した。5.1 排気系 コーナーでの操作性改善をねらい,左右の重量バランス調整を目的に新規でキャタリストコンバーター,フロ124

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