マツダ技報2025
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(m2) は1.3 kJ/[kJ/m2/qc [Tw [Tg [)。燃(に示すTw0Thickness [μm] 0.0[etaRegnahCeuqroTtnemevorpmCFSI]K/2/1s/2m/Jk[ytivisuffEamrehT]K[erutarepmeT2. 高応答遮熱技術の概要3. 材料開発の方向性Fig. 3中のTBC%以上必要であり,Ceramics TBCTarget AreaSi-O)を主骨 エンジンサイクルの冷却損失れる。dqcdt(hATgh [W/m2/KKここで,は伝達面積,は燃焼ガス温度,面温度である。燃焼ガスと壁面の温度差の縮小で,冷却損失が低減できることが分かる。一方,サイクル中の燃焼ガスと燃焼室壁面の温度推移のイメージに示すように,部品を熱伝導率が低いセラミックス製とした場合,伝熱は抑制でき壁面温度は上昇するが,常に壁面が高温となるため,吸気行程中の作動ガスが加熱され吸気充填効率が悪化(トルク低下)し,また排気ガスも高温になり排気損失も増加する。この課題解決には,同図に示すように,燃焼ガス温度の変化に壁面温度が高応答に追従する「高応答遮熱材料」が必要となる。Gas Temp. Crank Angle [deg.] Fig. 1Comparison of Wall Temperature through a Cycle Relative to Gas Temperature 高応答遮熱材料に必要な特性は,熱を伝えない(低熱流束,低熱伝導),熱をためない(低熱容量)であり,熱物性としては式()に示す熱浸透率低いこととなる。(cW/m/Kここで,λJ/kg/Kは定圧比熱,α 次に,遮熱材料の厚さも重要な因子だが,熱流束の低減には厚く,熱容量の低減には薄くと,トレードオフの関係にあるため,適切な範囲とする必要がある。そこで,遮熱材料を燃焼室部品に適用した場合(シリンダーライナー除く)で,厚さがエンジンの燃費改善率と,全負荷1時のトルク変化率におよぼす影響を次元熱伝導解析で連成解析した結果を費改善とトルク低下の防止を両立できる適切な厚さは,m熱浸透率の値によらずは式(1W1]]]]Kン11)]]%[I0]%2]がb2()[][][][])][]1l002μ――マツダ技報No.41(2025)      は燃焼室壁面の熱伝達率,は燃焼室壁Fig. 1↓↓[Wall Temp.] High-Response Heat Insulation kJ/m2/s1/2/Kb [は熱伝導率,ρW/m2/Kkg/m3は熱拡散率である。次元燃焼解析とFig. 250付近であった。)で表さA [Fig. 2のエンジISFC Improvement/Engine Torque Change Rate 高応答遮熱材料には低熱浸透率特性に加えて,燃焼室内の高温,高圧環境に対する高い耐久性が要求される。Fig. 3に各種材料の熱浸透率と耐熱性の関係,及び本開発でねらいとする領域を示す。金属,無機,樹脂材料,それぞれ単体では,ねらいの領域に届かないことが分かる。また熱浸透率の低減には,材料中に空気のような空隙を設けることが有効となり,実用例として発電用ガスタービン翼などに適用されているセラミックスの溶射膜TBC (Thermal Barrier Coating膜中に約m2/s1/2/Ks1/2/K構造体として脆く,現実的ではないと考えた。c は密度,Fig. 3 また,本遮熱材料は燃焼室を構成するピストン,シリンダーヘッド,吸排気バルブといった複雑な形状面,及びアルミニウムや鉄鋼など,さまざまな材質に薄膜で施工する必要がある。 以上より,熱浸透率が低い樹脂材料をベースに内部に空隙を導入すること,及び塗装で成膜できることを前提に検討を行い,樹脂にはシロキサン結合(格とした熱硬化性のシリコーン樹脂をベースに耐熱性と柔軟性(成膜性)を両立した開発樹脂を,内部への空隙12712)/12/c180 240 300 Conventional Heat Insulation (Ceramics etc.) Normal Metal (Aluminum Alloy) 360 420 480 540 Thermal Effusivity [kJ/m2/s1/2/K] 2.01.00.0-1.0-2.0-3.05010015010Air500Thickness [μm]Relationship between Insulation Thickness and がある。25vol%の空隙をもつが,熱浸透率は約0.5 であった。試算では熱浸透率を80vol程度にするには空隙がMetal StainlessSteelResinPEEpoxyHeat Resistance Temp. [K]Comparison of Thermal Effusivity and Heat Resistance of Various Materials4.03.02.01.01000.10.010.00150100150ZirconiaSilica10001500Aluminum

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