マツダ技報2025
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[([12振311234は24との――マツダ技報No.41(2025)        をO/J4. 暗振動の特定と飛び出し量評価の確立Function振動,暗振CBWBark尺度で表される。程度の幅で一定,500Hz振動を「ピストン入力振動」とCBW振動を「暗振動」とすによるオイル供給がある条O/J番気筒壁面において,他気2000Hz–2320Hzにピークをもち,同帯域の暗でピークをもつため,その差分とFig. 10Verification Results for Frequency Response  本章ではまず実験的にピストン打音を検出するための暗振動の特定と飛び出し量の定量化を実施する。続いて3章において妥当性を確認したピストン挙動及びシリンダーブロック伝達特性予測モデルを用いて,ピストンがシリンダーライナーに衝突したときの動及び飛び出し量の予測を実施した。4.1 実験による暗振動の特定と飛び出し量の評価 人間の聴覚は24個のフィルター群をもち,その帯域500Hz幅は臨界帯域幅と呼ばれ,100Hz以下の帯域では約では周波数とともに,その幅は増加していく。域幅につ以上の音が存在する場合に,大きい音は小さNVい音をかき消す効果がある。このことからマツダの開発では,車両走行騒音などの背景音レベルを基準とし,異音レベルをそれよりも低く抑えることで異音として認2)(知させないようにしている。この考え方をピストン打音予測に適応した。 燃焼荷重の影響を受けピストンがシリンダーライナーCBW壁に衝突したときのし,エンジン背景音によるる。ピストン入力振動と暗振動を区別するため,FFT動にを適応する時間窓長を一定とし,時間窓をそれぞれ次のようにした。ピストン入力振動はピストンがスラスト側のシリンダーライナー壁面に衝突するとした。また,暗振動はCBW件で振動を計測する筒のピストン入力振動の影響が小さいと考えられる膨張BDC付近とした。そして,ピストン入力振動レベルが同一臨界帯域幅における暗振動レベルよりも大きくなる場合,これを「飛び出し量」と定義し,聴感評価との相関を検証した。にピストン入力振動と暗振動を示す。この結果,Fig. 11O/Jによるオイル供給がない場合,13Bark2240Hz帯域()で2240Hz振動は同様に2320Hz–にピークをもち,16w/o O/J)の飛び出14Bark 16[dB] CBW振動をCBW入力による振動Fig. 13に結果21dB]となる。によるオイル供給がある場合は,O/J2490kHz)の帯域で14Barkにピークをもつため,飛び出し量は2650Hzに示す。聴感評価でピストン打音を確認した)より大きく,聴感評価と飛び出し量にw/ O/J13Bark 21[dB] Piston Input Vibration and Masking VibrationMeasurement Exceedance Value節の手法を用いて予測した。また,暗振動の付近でのピストン挙動によるBDC節で述べたエンジンモデルにクラン3.1MBCも同様のエンジンモデルに対して,CBW振動を計算した。なる飛び出し量は 一方,2700Hz暗振動はdB]となる。 同様の評価を回転数ごとに飛び出し量を比較した結果Fig. 12によるオイル供給がない場合(し量が,ピストン打音を確認していないオイル供給がある場合(相関があることが確認できた。12Bark Fig. 11以上つの帯Fig. 124.2 モデルによる暗振動と飛び出し量の予測 予測モデルで飛び出し量を評価するために,ピストン入力振動と暗振動の予測を実施した。ピストン入力振動予測は3.1予測はエンジン背景音を発生させるものとして次の加振CBW入力を想定し,エンジン稼働部品の運動によって生じるCBW振動を予測した。TDC付近.暗振動に寄与するピストン入力.クランクトレインによる入力.バルブトレインによる入力.タイミングチェーンによる入力は膨張計算した。クトレインモデルを追加し,3を計算した。CAEにより計算した動弁系荷重(カム軸受,ハイドロラッシュアジャスター,カムスプリング,バルブシート)及びタイミングチェーン荷重(テンショナーやガイドの固定点)を入力し144

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