)“”:・)「5~――マツダ技報No.41(2025) *3丸山 正悟Shogo Maruyama*2小松 信介Shinsuke Komatsu*5北川 廉Ren Kitakawa*1渡邊 琢也Takuya Watanabe*41( 当社では,「モノ造り革新」EV2(の視点」論文・解説231. はじめにエンジンシャフト部品加工ラインの進化Evolution of Engine Shaft Parts Machining Line要 約Key words足立 孝貴Koki Adachi2. (1), we build production lines that achieve both production efficiency and flexibility. In order to respond urgently to the future transition to battery electric vehicles and changes in customer Fig. 1エンジンシャフト部品加工ラインの概要と課題のバッテリー究に取り組んでいる。また,少子高齢化による労働人口減少の中にあっても,高品質な部品をお客様へタイムリーにお届けするため,省人化の追究にも取り組んだ。本稿では,新たな高効率フレキシブルラインと,省人化の取り組みについて報告する。AbstractThrough monotsukuri innovationneeds, we have been pursuing even more efficient and flexible machining line. Moreover, even as the working population is decreasing due to declining birthrate and aging population, we have also pursued labor saving in order to deliver high-quality components to customers in a timely manner. In this paper, the new high-efficiency and high-flexibility line and the challenge of manpower saving are reported.Production 自動車業界は現在,る。気候変動の課題に直面する中,環境規制の強化や持続可能性への関心が高まる一方で,顧客のニーズも多様化し,その変化のスピードも急激である。マツダではWell To Wheelギー事情に応じたパワートレイン(以下,マルチソリューション戦略を採用している。械加工においては,自動車の電動化や顧客ニーズの変化スピードが増す中,これまでの部品単位でのフレキシブPTルラインを更に進化させ,に柔軟に対応する必要がある。 また,少子高齢化による労働人口の減少も大きな課題となっている。これに対応するため,生産ラインにおいては省人化を追究し,自動化技術による生産効率の向上が求められる。 本稿では,フレキシブル性と省人化を進化させたエン*1パワートレイン技術部Powertrain Production Engineering Dept.ジンシャフト部品の機械加工を行う「次世代フレキシブル加工ライン」について紹介する。2.1 エンジンシャフト部品加工ラインの概要 エンジンシャフト部品加工ラインとは,クランクシャフトやカムシャフトの加工を行う生産ラインの総称であ部品の機る。本加工ラインは,前工程にて鋳造や鍛造によって成形された素材を,加工設備によって,図面に指定された寸法や形状に仕上げ,加工後には部品の品質確認を行い,組立工程に引き渡す役割を担っている。 エンジンシャフト部品加工ラインは,加工部位の要求精度に応じた設備を用いて,複数の工程で構成されている。各工程の設備台数は,生産計画と各設備の加工能力で決定し,直列に配置している。設備間の部品搬送には,設備頭上を跨ぐように自動で部品の脱着が可能なガントリーローダーを設置している(146)。により,生産効率とフレキシビリティを両立したラインを構築している。今後へのシフトや顧客ニーズの変化に即応するため,更なる高効率フレキシブル加工ラインの追manufacture, Continuous production, Machining, Module100年に一度の変革期を迎えていに基づき,各地域のエネルPT)を用いるPT機種ごとの台数構成の変化
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