マツダ技報2025
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(,1(321(12(――1カ1,1マツダ技報No.41(2025)    4. 加工ラインの省人化追究Tool B Tool A Tailstock Center Finger 当社の量産ラインFig. 6)。複合加工1台で同時に工程に集約した。Crank Pin 歯切り加工専用機, Fig. 7)。複数機種にもフレキシブルに対応する刃具の設計にあたり,刃具剛性低下による形状不良を招く可能性があり,加工時の刃具変位量を抑える必要がある。そこで,切削力のシミュレーションを行い,切削抵抗と切削面に対し逃げ方向に作用する剛性値から適正な刃具形状,を選定した(の加工軸を用いることできの加工時間に対し,加工時間を約Fig. 8 これら工ラインでは設備全体における汎用機の割合を高めた。 単純作業の自動化4.1)部品投入/完成品梱包作業の自動化 クランクシャフトやカムシャフトの素材が搬入される際の荷姿は,部品ごとに数十本から数百本ずつ,搬送ラックにバラ積みされた状態や井桁状に積まれた状態である。この荷姿の違いに対応するために,従来は,作業者が部品を作業が必要であった。また,加工が完了した完成品の梱包作業についても,同様の手搬送作業であった。 次世代フレキシブル加工ラインでは,ライン投入を素材ピッキング装置,完成品をパレットへ積み上げ梱包する完成パレタイズ装置にそれぞれ置換し,従来の作業を自動化している。 素材ピッキング装置(メラを組み合わせ,ラックから素材を149Fig. 8粗加工と仕上げ加工で別々)。また2軸同期加工を実施し25Crankshaft Gear Fig. 7Form End MillSimulation of Tool Displacement章の取り組みにより,次世代フレキシブル加本ずつ取り出し,ベルトコンベアに載せる)はロボットFig. 9従来は,加工対象部品が切り替わると設備を停止させ,オペレーターによるチャック全体の交換が必要となるが,今回は部品と接する先端部分のみをワンタッチかつ,ロボットで交換可能な構造とすることで,多様な部品に対し先端部品と加工プログラムのみの変更で対応可能とした。今回は,部品と接する部分である,チャック爪やセンターと呼ばれる部品をロボットで自動交換できる構造Fig. 5とした()。Three-finger Chuck Easily Attachable System Fig. 5NC Lathe In-Machine Tooling また,ロボットを用いて自動で交換するための制御及びプログラム構成についても標準化し,交換時の基本的な動作を「固定」,交換対象によって変わる動作のみを「変動」とすることで,プログラム作成のリードタイム短縮を図った。3.5 汎用機化率向上と工程集約への取り組み)クランクピン外径加工 クランクシャフトの偏心部位であるクランクピン部の粗加工において,従来は本工程に特化した専用機を使用してきた。工程集約と設備の汎用機化率の向上を実現し,異部品の生産に柔軟に対応するためでは初となる複合加工機を導入した(機とは,従来の旋削加工とミリング加工を行える汎用多軸制御加工機である。これにより,専用機を使用していた工程を汎用機でのTool Fig. 6Crankshaft Pin Milling)クランクシャフトギア加工 クランクシャフトには燃料ポンプ駆動用のギアがあり,歯切り加工が必要である。これまでを使用してきたが,汎用機である複合加工機に置換した成り行%短縮した。Tool Displacement During Machining 90%まで3D台に本ずつ取り出し,

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