マツダ技報2025
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1()――1)(2(),,()マツダ技報No.41(2025)    5. おわりに参考文献(a)Screw Hole Inspection (b)Hole Diameter Measurement Automatic Inspection0.2人分の作業工数削減を達Robot Hand Tool )。Fig. 12)。Fig. 13Fig. 11 これらの取り組みにより,従来作業者が行っていた測64%を自動化し,定作業の成した。 また,自動化により人作業のバラツキを排除したことによって,計測結果への信頼性が向上し,測定周期の見直しや管理特性の削減を実現した。4.3 高度スキル作業(刃具自動交換) 従来,人が手動で実施していた刃具交換を,ロボットに置換した刃具自動交換システムを開発し自動化した。人作業による刃具交換では,設定した加工数に達すると設備が警報を出力し,作業者へ認知させ,作業者が設備の扉を開けて,刃具の取り外し及び取付け作業を実施していた。Fig. 12Tool Change on the Tool Storage 今回導入した刃具自動交換システムでは,加工機からの刃具交換要求信号にて,ロボットハンドを部品搬入用ハンドから刃具交換用ハンドへ自動交換し,加工機内の刃具を取り外し,モジュール内に設けた刃具仮置き台の新品刃具と交換する( 刃具交換用ハンドは,製作期間とコストを抑えるため,市販のナットランナーや電動アクチュエーターなどで構成するロボットハンドを開発した( 刃具自動交換システムにおける最大の課題は,刃具と加工治具(ベースホルダー)の取付け面に切りくずが付着することで生じる加工不良を防ぐため,従来は作業者が目視チェックによって行っていた作業を自動化することである。刃具取付け面に,交換した刃具を正しく密着させることによって,精度を確保できるが,この部分に切りくずなどの異物が噛み込むと,刃先位置が変化し加工精度を悪化させる。そこで,ロボットハンドに組み込んだナットランナーを用いて刃具締付時の締付トルクを監視し異常を検出するシステムを導入した。微細な異物については,前述のシステムでは検出が難しいため,刃先交換後の残した加工を行い,自動機内計測による寸法補正で,刃先ずれ量を補正するようにした。以上の取り組みにより,従来人が実施していた刃具交換の自動化によって,作業0.2工数を これら省人化の取り組みにより,ライン全体として,ロードマップに示す作業工数を 本稿では,エンジンシャフト部品加工ラインの「次世代フレキシブル加工ライン」への取り組みについて紹介した。今回の次世代フレキシブルラインでは,工程のモジュール化と効率的な生産体制を実現した。また,省人化の観点から,単純作業や認知/判断作業,高度スキル作業の自動化を進め,作業人員の削減を達成した。特に,刃具自動交換システムの導入により,精度保証の課題を克服し,加工精度を維持しつつ自動化を実現した。これらの取り組みは,将来の続可能な生産体制の構築に寄与するものである。今後もロードマップに沿って技術開発を着実に進めていく。杉山ほか:「魂動」デザイン実現に向けた生産技術pp.70-74の取り組み紹介,マツダ技報,2017マツダ:マツダ統合報告書mazda.com/content/dam/mazda/corporate/mazda-com/ja/pdf/investors/ir2024j_all.pdf2024151サイクルのみ仕上径に対し余分に取り代を人削減した。Tool Tool Clamping Arm Nut Runner Fig. 13Robot Hand for Tool Change1.0搬送化,工程集約により,柔軟かつAGV用部品にも対応可能な柔軟性をもち,持BEV人削減した。No.342024https://www.

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