2112”2――マツダ技報No.41(2025) )。)。((た(てきた2. “KODO DesignFig. 2)。Light Reflection)。その中でも,初工程であFig. 3現状と課題計時に金型構造解析を適用し,金型の強度保証及び剛性向上と,成形時の動的な金型制御技術の引き上げに取り組んでいる。Fig. 1 本稿では,普遍的価値追求の一つである,デザインの忠実再現に向けた金型設計領域の取り組みについて紹介する。2.1 デザインの進化とプレス成形の重要性 マツダのデザインは,生き物が見せる一瞬の動きや美しさを究極の姿と考え,連続した面の流れにより,その生命感を表現している。そのためには光のリフレクション及び連続した陰影表現をより高品質な状態で実現することが必要であり,滑らかに連続した面の流れをプレス成形で量産化する必要がある(Fig. 2 プレス成形によって量産される製品パネルは,複数の工程を経て完成する(る絞り工程は,品質のベースとなる工程であり,デザインの忠実再現において非常に重要である。Fig. 3Flow of the Stamping Process そのため,机上でデザイン面の品質を保証し,これを実機で忠実に再現する必要がある。机上でのデザイン面の品質保証に関しては,成形シミュレーションを活用し机上で要求品質を満足する成形方案を造り込んでいる。1実機での再現に関しては,(り上げることと,(ることが重要となる。(組付け等の金型造り込みによる精度向上の取り組みを行い,静的状態における要求精度に対して効果を出してきを工夫することで,金型の強度保証及び剛性向上を行っ これらの取り組みで下死点における上下型の適正クリアランスの実現などに効果を出してきたが,一方で成形過程における動的な金型挙動制御には課題があった。2.2 絞り工程の成形過程 具体的な絞り工程の成形過程を以下に示す(①まず,材料をブランクホルダーにセットし,上型を降下させる。②クッションパットからの圧力源によって,上型とブランクホルダーにて材料をホールドして張力を加える。③その状態で上型とブランクホルダーを更に降下させ,下死点にて材料を上型と下型の製品形状で強く挟み込むことで成形が完了する。④その後,上型が上死点に戻る。Fig. 42.3 絞り工程における材料流入の制御技術 材料ホールドから下死点にかけてのプレス成形の過程において,材料が金型内部へ引き込まれる現象,すなわち材料流入が発生する。絞り工程の要求品質を満足するには,この材料流入の量が非常に重要である。絞り工程180)プレス金型を高精度に造)プレス成形時の金型挙動を制御す)では,機械加工や手仕上げ,)では,金型設計時にCAEForming Process of a Drawing Moldを適用し,金型構造)。Fig. 4
元のページ ../index.html#189