マツダ技報2025
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:「)は――マツダ技報No.41(2025)      *4*3西本 京太郎Kyotaro Nishimoto*6荒川 博之Hiroyuki Arakawa*2赤星 尚幸Takayuki Akaboshi*5*1*2,5*3,4,61. はじめに技術を駆使した高速制御適合プロセスの構築Construction of a High-Speed Control Calibration Process by Leveraging AI要 約Key words藤井 良弥Yoshiya Fujii田賀 淳一Junichi TagaAI技術を活用した制御適合開発の高ICEの制御適合の開発工ECU)の設定を調整することであり,Exhaust Gas RecirculationEGR (S-VT)など多くのデバイスの調ガソリンターボエンジン開発の制御適合に適DX/AI特集:03の活用AI沖田 陸也Rikuya Okita マツダは「2050いる。その中で必要となる内燃機関の効率的な開発に向けた施策として,速化・自動化を進めてきた。本稿では,数を従来比半減以下にした取り組みについて紹介する。また,ター開発に適用した取り組みについても紹介する。AbstractMazda is working on a multi-solution strategy to achieve carbon neutrality by 2050. As part of the necessary measures for the efficient development of internal combustion engines, Mazda have been advancing the acceleration and automation of control calibration development using AI technology. In this report, we introduce the initiatives that have reduced the development man-hours for control calibration by more than half, which was also partially addressed during the development of CX-90 3.3L gasoline turbo engine. Additionally, we introduce efforts to apply the ICE control calibration technologies to the development of motors for electric vehicles.Electronics and control, Engine control, Electric vehicle and hybrid electric vehicle control, Test/measurement, New measuring technique, AI 地球温暖化対策の世界的高まりの中,マツダでは2050年までのカーボンニュートラルの実現」を目標に掲げ,異なる市場・地域のニーズに応じて多様なパワートレイン技術を提供するマルチソリューション戦略に取り組んでいる。この戦略の実現に向けた施策として,内燃機関()での高効率燃焼技術やハイブリッド車や電ICE気自動車などの電動化技術の導入を進めている。一方で,これらの開発には多くの開発要員・期間が必要であり,高効率な開発プロセスの構築が求められている。 本稿では,制御適合開発を対象に開発プロセスを効率化した内容について述べる。制御適合開発とは,エンジ*1統合制御システム開発本部Integrated Control System Development Div.エンジン性能開発部Engine Performance Development Dept.年までのカーボンニュートラルの実現」に向けてマルチソリューション戦略に取り組んでCX-90 3.3Lガソリンターボエンジン開発時のの制御適合技術を応用し,電動車向けのモーICEンやモーターなどのユニット性能を最大限に引き出すため,電子制御装置(ICEでは走行性能や環境性能を引き出すために,燃料噴射時期や点火時期,可変バルブタイミング(整を行う必要がある。この膨大な組み合わせの中から最適な条件を探し出す作業は開発工数が増大する要因になっている。この開発工数の圧縮のために進めた高速化・自動化技術の紹介と適用事例について紹介する。本技術は3.3L用した技術である。また,本稿で紹介する技術・考え方ICE以外の制御適合開発にも転用可能であり,電動車用のモーター開発に適用した事例についても紹介する。電気駆動システム開発部Electric Drive System Development Dept.17量,

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