*3本田 正徳Masanori Honda*6*2足立 崇勝Takamasa Adachi*5*1目良 貢Mitsugu Mera*4小平 剛央Takehisa Kohira()技術:()2を技)3~――マツダ技報No.41(2025) 特集:04DX/AIの活用1. はじめにCreation and Practice of AI Technology to Support Mechanism Clarification要 約Key wordsAI技術・プロセスの確立を目指している。本稿では,人が理解しやすい処理・(人工知能)・機械学習に対する削減が求められている。一方CO2AI技術の重要性が増している。AIも開発した。上記の技術釼持 寛正Hiromasa Kemmotsu近藤 俊樹Toshiki Kondoメカニズム解明を支援する技術の基盤創発と実践AIタ,シミュレーション結果のデータ,カメラ映像のデータなど複数存在する。このようなデータを無駄にせず,競争力の確保に向け,複雑な現象の理解を促して設計やメカニズム解明を支援できる これまでマツダでは,車体構造に関わる設計因子と性能との間をデータに基づいて近似する予測モデル化(応答曲面法)の活用を進めてきた。そして,衝突や車体剛性などシミュレーションで定量化される対象の性能を満たしながら軽量化構造を探査する車体構造最適化Multidisciplinary Design Optimization術の一環として開発した。更にそれを拡張し,デザインや製造方法などの要件も踏まえて設計者が構造を検討できるよう,最適仕様の結果だけでなく性能に対する設計因子の影響度を定量的に示し,軽量化と性能のトレードオフ関(係を可視化する設計支援技術は,複数の仕様がデータのサンプルとして蓄積された下で,車体構造の設計支援を目的として効果を発揮する。 一方で,現象に対するメカニズム解明支援の目的にお24 機械・人・社会に関わる多様な大規模データに対し,メカニズム解明を支援して価値創出や効率化の促進につなげるための分析基盤となる可視化とともに重要な特徴・関係性を積極的に抽出できるよう構築した,幾つかの独自の例について報告する。AbstractFor a wide variety of large-scale data related to machines, people, and society, we are aiming to establish AI technologies and processes that will serve as an analysis platform to support mechanism clarification and promote value creation and efficiency. In this paper, we report on some of our own AI technologies that we have developed and applied to actively extract important features and relationships, along with processing and visualization that are easy for humans to understand.Vehicle development, Large-scale data, Artificial intelligence, Machine learning, Bayesian network, Random forest, Sparse modeling, Visualization 近年,社会全体でAI注目が集まり,あらゆる商品・サービスの領域で,多様なデータから潜在価値を抽出してビジネスに活かそうとする動きが活発化している。自動車業界では,カーボンニュートラル実現に向けて,自動車の軽量化などによる燃費性能向上を通したで,顧客ニーズの多様化に対応し,構造・制御・安全性・快適性などに関わる他の性能も満たすよう,個々のシステムは一層複雑化している。それらを結集し,商品としての性能向上に資する開発の効率化が重要となっている。そのため,自動車の開発においては,実機試作を)が重視されている。一方で,モデルベース開発やデジタル化が進むにつれ,機械・人・社会に関わる種々の場面で,多量・多次元・非線形性といった複雑さを伴う大規模データが生み出される。実際,多点で同時に計測したデー*16 技術研究所Technical Research Center1(極力削減して効率的に開発する「モデルベース開発」技術とその適用事AI
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