マツダ技報2025
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QCDも11にを――マツダ技報No.41(2025)       6. おわりにFig. 21Improvement on the Center of Gravity5.4 気づきと学び 完成した素材の次工程である加工ラインでエアーを用いた加工治具への着座検知不良が発生した(インダーはモデルの断面に従い塗布するが,塗布した砂粒から隣の砂粒に滲み,鋳肌が従来の金型品より粗くなることが原因であると実体観察から分かった(Fig. 22Comparison/Effect of Surface RoughnessFig. 23Mechanism of the Binder PenetrationFig. 22AMで生産するこ導入AMAMAMFig. 24)。 滲みの影響を受けにくくするため,加工基準面などの平面が必要な部位については積層方向に平行になるようにレイアウトし,積層によって段差がでやすい方向から加工基準をさけることを実施した。更に鋳造後の研掃条件の見直しを行い粗さ改善も進め,その上で加工ラインのエアゼロを見直し,決できた。 このように,方向を決定しなければならないことと,従来の生産工程仕様に見直す必要があることを学んだ。AM 以上より少量のサービスパーツを砂とで,生産者側のメリットとしては,)。バ:バランス不良低減:型補修,型保管費用削減:注文に応じた生産が可能CN)。:鋳造歩留まり向上Fig. 23 一方,お届けするお客様のメリットとしては今後も同一品質での購入していただくことができる。 今回,ローターのが,この砂型開していきたいと考える。また本検討の中で,は市販設備を購入しただけではその効果を最大限に発揮させることはできないことも分かった。積み重ねた鋳造AM技術と砂粒を積み重ねるとで,従来のさまざまな制約を取り除くことができ,当社独自のる。そしてより短期間で量産準備を完了して生産を開始し,最後の感した。 一方,マツダはこれからも新しい商品を生み出し続ける。それに伴ってサービスパーツへの継続的な対応は必要である。新車の大量生産と少量のサービスパーツ生産を同じプロセスで製造する検討の余地はあるものの,出荷時点で方案を変更すると堅守すべき部品品質に影響する可能性がある。 そのためには生涯生産として考え,試作段階でよる評価を完了しておくべきと考える。現在の開発初期の試作段階では,木型を用いて砂型製造するケースが多い。試作段階における製造リードタイムの短縮は開発設計者にとってもメリットとなり,お客さまへお届けする期間短縮にもつながる。そのため,試作段階で砂活用して短納期化を進めるメリットは大きいと考える。 以上からサービスパーツ生産の継続と新車開発を最少投資で行う少量生産プロセス(ビジネスモデル)として,既存中子造型プロセスと後試作部門,開発部門と共に創りあげたい(38鋳肌用に再設定することで解AMAM造型の際には必要特性に応じて造型部品を生産開始することができたAMコモンプロセスを全ての鋳造部品に展の特徴を最大限に生かすこ技術に進化し設計の機能追求にも貢献できAM台まで作り提供し続けることができると実技術を融合させるべく,今AM

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