マツダ技報2025
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と()+にの0000001)――マツダ技報No.41(2025)    (ス1πfμσ3. CAE解析による3.1RCS解析ソルバーの選定24GHz 計測結果より,の違いがないことが確認されたため,り波長が短く精度検証の難易度が高いと予測される76GHzRCSにおけるRCS ミリ波帯の特性を求めるために,有限要素法,FDTD モーメント法,法といった一般的な数値解法を適用することは困難である。その理由として,解析規模の大きさが挙げられる。一般的に解析精度を確保するためには,どの電磁界解析1/10手法でもモデルを波長のサイズで作成する必要がある。メッシュとは,ル形状データを離散化して要素分割したものを指す。電波の波長は空気中と比較して人体(誘電体)の中では短くなるため,人体をモデル化するためには更に小さなメッシュサイズが必要となる。結果として,メッシュ数は膨大となり,解析資源の制約から解析が困難となる。したがって,マクスウェルの方程式を解く一般的な電磁界解析手法に代わり,レイトレーシング法を活用することとした。 レイトレーシング法は光線追跡法とも呼ばれ,光や電磁波の進行方向を追跡し,物体の形状や材質による反射や屈折をシミュレーションする手法である。この手法は,解析精度を確保するために,モデルを波長より大きなメッシュサイズで構成することが推奨されており,ミリ波帯の大規模解析に有用である。しかし,光の振る舞いを電磁波の振る舞いとして近似する光学近似であるため,電磁界解析よりは精度が劣るという課題がある。そのため,解析結果と測定結果の精度検証を行った。3.2 人体RCSモデルの検討 人体のモデル化にあたり,人体組織をどこまでモデル化する必要があるか検討した。車載ミリ波レーダーから出力される電波は,体内で減衰し内部までは侵入しない。皮膚表面での第一次反射が再現されれば現象を再現できる。参考までに,物質内部における電波の浸透と減衰を示す指標であるて求めた結果を示す。なお,生体組織の電気定数は,国立研究開発法人情報通信研究機構(を参考に計算を行った。Epidermis慮し,表皮(Fig. 4化することとした(RCSの予測検討Skin Structure and Physical PropertiesRCSモデルのメッシュサイズ最適化76GHz10の波長のRCSFig. 6を,Fig. 5RCS of Child DummyFig. 4モデ3D3.3 人体 レイトレーシング法の特性上,高精度に反射の方向・大きさを計算するためには,波長のサイズでモデルを構成することが望ましい。しかし,人体モデルをメッシュサイズで作成すると,形状が一部正しく再現できない。逆に,形状を詳細に再現させるためにメッシュを細かくすると,光線追跡が過剰に複雑化し,計算精度が低下する。形状再現性と反射波の解析精度を両立するメッシュサイズを検証するため,メッシュサイズを変化させ計測結果とレイリー分布を用いて比較した。子供ダミー人形のRCS分布を示す。なお,解析には乳児ダミー人形及び子供ダミー人形と大人ダミー人形の形状を詳細に再現したモデルを用いた。mesh size:10mmmesh size:50mm58Epidermis(0.1-0.3mm)Epidermis(1-3mm)skin depth=�f: frequency μ: Permeability σ: Conductivity Conductivity(S/m)34.0Dermis11.5RelativePermittivitySkin Depth(mm)8.50.34.10.5■CAE ■Measurement 76GHzの結果に大きな傾向解析では,よCAE解析検証を実施することとした。Finite-Difference Time-Domain以下の大きさのメッシュRCSにおいてはを皮膚に対しSkin Depth)のデータベーNICTSkin Depthの各数値を考Dermis)と真皮()までをモデル)。10倍以上のメッシュ40mm倍である以上のFig. 5にメッシュサイズごと330315300285270255240225210315300285270255240225345360201545306075901051201351501951801653453602033031530028527025524022521015304560-2075-4090105120135150195180165-20-4034536020330153045607590105120135150210165195180mesh size:30mm-20-40

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