1(()(――マツダ技報No.41(2025) 4. おわりに3.5SW)アプリ層だけでなく,プラットフォーム層を含めたCAN信号モーター・資産として計上することができた。2SW論的に分析する手法,及び,不具合現象を分析する手法の両面で考えることで,検証すべきノイズ因子を漏れなく洗い出すことができた。3)マツダの強みであるなモーター駆動システムを開発した。また,今回の開発を通じて,今後の電駆開発で活用できる体とした 筐体等の機械系部品を対象に生産/開発が一体となって仕様を造り込み,更にマツダの強みであるを適用することで,小型かつロバストなモーター駆動システムを開発した。 おかげさまでこのカーテクノロジーオブザイヤーをいただいた。その授賞理由の一つに「コンパクトな電動駆動ユニットの実現」を挙げていただいており,開発に携わった関係者の大きな励みになった。 マツダは2030年までをしていく。今回開発した小型化技術を更に熟成させることで展開性を確保し,マルチソリューション戦略に則って,お客様価値を高める車を創り続けていく。■著 者■野田児嶋79MILS/HILSを主開発MBDは日本自動車殿堂山岡祐也廣田充宏Fig. 15構成をに示す。RDコンバーターへの入力信号は,マイコンsin/cos制御するトルクに影響する。このに示す。HILS Configuration開発成果INVSW制御を自前設計し,当社の無形固定品質のロバスト性を確保するために,機能を理MBD開発を適用し,ロバスト環境を構築することができた。MBDe-SKYACTIV R-EV100年に一度の大変革期を乗り越えるため,3つのフェーズに分けて段階的に電動化明裕高旗達也和也竹光考昭を重視した。そのために,実システムに近い机上検証環境として,さまざまなノイズを印加することができるHILSHILSを構築した。やセンサ信号等,さまざまな部位に電気的,機械的なノイズ因子を注入できるよう,プラントモデル側にノイズモデルを構築した。また,コントローラー側として従来ECUは汎用を使用していたが,量産搭載ユニットと同等の制御基板を使用する構成とした。 上記でノイズ因子をあり得ないレベルまで振るこHILSとで機能が破綻する限界点を求め,この限界点を「崖」と定義した。検証の実例として,開発過程で問題となった「レゾルバ信号品質に対するトルク制御の作りこみ」を紹介する。モータープラントモデル内のレゾルバモデsin/cosルから,実制御基板の信号に対し,実機を想定した不規則な電気ノイズを大きく注入した。ノイズ重畳したを介したアプリケーションでの電気位相角や回転数演算FBに伝わり,最終的にトルク制御が破綻する状態を崖と定義し,崖に対し余裕度をもったゲイン設計や,フィルタ設計に落とし込んだ制御設計とすることで,潜在不具合に対するロバスト性が向上し,実機検証での不具合発生を抑えることができた。崖の定義をFig. 16Fig. 15Fig. 16Definition of Functional Limit
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