),またグラファイ(充放電に伴う膨張収縮が大きいこと)。この(より,内部抵抗が上昇することが知られている(違いが発生)――マツダ技報No.41(2025) 3. 可逆的な劣化についての実験検討Temperature Dependence on Reversible Degradation)であるLTOLIBの大電流充放電サイクル前後の抵抗上Comparison of Reversible Degradation of Graphite and LTOLTOより,はグラファイトに対して劣化が非常しているためだと考えた。LIBFig. 5は正極に対して負極がLIBSOC域,セルへの加圧力,131514LIBを用いて,大電流Fig. 4に着目し,グ,充電率(Fig. 6SOC)に対に示す。まSOCに対する膨SOC幅にFig. 1Fig. 2の劣化はアレニウス則が適用でき45high25℃()と℃(Fig. 3より電池温度を高い方が可ような抵抗上昇は,通常では不可逆な抵抗上昇である。一方,電池容量に対して大電流充放電が繰り返された場合,通常の抵抗上昇とは異なる一時的な抵抗上昇が発生することがある。これらの抵抗上昇の一例をす。一時的な抵抗上昇は大電流充放電サイクル後に休止することで徐々に解消する傾向がある。Fig. 1Example of Resistance Change Rate2.2 可逆的な劣化に対する車載状態の対策 現状の車載状態では,上記の可逆的な劣化が起きないように電流等に対して使用制限を設けており,そのため,燃料消費量に影響を及ぼす。その一例をFig. 2Impact of On-Board Limitations on Fuel Economy3.1 電池温度違いによる験検討LIB 初めに一般的なることから,電池温度をコントロールして大電流充放電サイクルを実施した。そFig. 3の結果をに示す。逆的な劣化が抑制されていることを確認できた。これはアレニウス則とは逆の結果である。また,この現象は負極材料起因のものであると考えた。に示Fig. 33.2 負極材料の違いによる可逆的な劣化の実験検討 可逆的な劣化が負極材料と関係していることを検証するために正極材料が三元系で負極材料がグラファイト及びチタン酸リチウム(充放電サイクルを繰り返した際の抵抗を計測した。にそれぞれの昇率を示す。に示す。Fig. 4Fig. 4に小さいことを確認できる。この要因はグラファイトのト負極は大電流によって結晶相転移(ステージ構造)に そこで,負極材料がグラファイトのラファイトの膨張収縮による劣化の差異を詳細に検討すlow)にるために,電池セルと拘束治具の間に面圧センサーシートを挿入したイメージ図をするセル面圧の計測を計測した結果をた今回の対象張収縮が非常に大きいことから,計測したセル面圧はグラファイトの膨張収縮の指標としてとらえることができる。この結果を受けて,次のステップとしてセル面圧の制御因子と考えた対する劣化の検討を実施した。86
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