モ)つ3極を==1h02h1=h1vhh2――マツダ技報No.41(2025) (デル4. 可逆的な劣化のモデル構築4.1 モデルの基本コンセプト 可逆的な劣化による抵抗変化のモデル化のアプローチとして,内部の化学反応を物理的に表現するロな流体現象解明等の技術的な難しさを考慮して,前章の系統的な実験検討から得られた知見を活かしつつ,より簡便な取り扱いが可能な実用的なモデルの構築を行った。モデル化の考え方として,抵抗変化の主要因は,前章で示した推定メカニズムより負極内の電解液の不均一性とする。よってモデル化すべきは,液量の分布の表現方法,その時間変化,液の分布と内部抵抗の関係のとなる。Fig. 14対象セルの形状は左右対称であることから,負極の半面のみを考えることにする。電解液の流動を再現する方法として,負極内の電解液の分布を「タンクモデル」に置き換えて考える。これは,電解液の入ったつの流路で結合した一次元モデルである。タンク内の液量は変数hとする。左右のタンク内の液量は,それぞれセル負極中央付近と外側付近の電解液の量を表しているものとみなす。液量減少は,いわゆる「液枯れ」に相当する。右側のタンクは常にのタンクは余剰電解液を保持可能な機構(リザーバー)と連結しており,電解液が自由に流入・流出できるという想定をしていることになる。これは,負極の端側は常に相対的に液量が多いという仮定を意味する。電解液は流路を介して左右のタンク間を速度とし(右向きを正とする),これによって左側のタンクの液量が変化する。この4.2 モデルの数式表現 電解液の運動を引き起こす力はは,液が均一になろうとする力である。実際の電極では,88DegradationFig. 11Dependence of Current Rate Balance on Reversible DegradationFig. 12 またに上記の充電レート過多の電流パターンの大電流充放電サイクル試験前後のセル面圧分布を示す。Fig. 11より,サイクル前はセル中央の面圧が高い傾向であったが,サイクル後はセル両末端の面圧が高くなっていることが確認できる。特にサイクル後のセル面内方向の面圧の差は,充電と放電のレートのバランスが一致しない場合は大きくなる。更にサイクル試験後のセル解体分析等から,この面圧は負極のステージ構造の違い(負)や反応分布であることが分かった。従って,電SOC解液の流動に影響する駆動力として浸透圧であると結論付けた。Fig. 12Example of Comparison of Surface Pressure Before and After the Cycle 以上の系統的な実験の結果から,不可逆な劣化による抵抗上昇はに示すメカニズムで発生すると推定しFig. 13た。まず大電流が電池にインプットされると,電解液中のリチウムイオン濃度差で生じる浸透圧効果と反応に伴う負極の膨張収縮による体積排除効果によって電解液が流動する。更に休止することなく大電流が電池にインプットされ続けると反応に必要な電解液が部分的に枯渇,これがセル内で空間的な反応の不均一化を起こし一時的な抵抗上昇がアウトプットされる。Fig. 13Estimated Mechanism of Irreversible 13Newmanつのタンク,カラの時はで移動可能であるつ存在する。ひとつを拡張して特性を再現する方法もあるが,ミクFig. 14Basic Picture of the Modelにモデルの直感的イメージを示す。また今回ので表し,満量の時はであるとする。つまり,右側によって液量を記述する。
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