k2 k2k1k3cは比例係数,h2()htk2k2k1k2k2は内部抵抗2R(t)h(t))式を代入することで抵抗上昇()Rt0()Rh(t)を,よりシンプルな形式に書き換える。)式h(t)は一見混み入っているが,構a1(b0 ()を同定する。上記のようにシンプルな式であ25℃,電流パターンは充電過多,拘束Fig. 16に示す。Comparative Example of Model and Experimentより実験とモデルは差異液を均一にする駆動力は表面張力であると考えられるが,このモデルではその作用を圧力差(=水頭差,液面高さの差)で表現する。もうひとつの力は,浸透圧である。タンク間で電解液のリチウムイオン濃度差が存在すると浸透圧が生じ,流路を介して電解液が流動するものとする。なお実際のセルでは電極面上で電流分布があり,これが電解液のリチウムイオン濃度差を発生させる。よって,電流印可中はタンク間で適当なリチウムイオン濃度差が存在すると考え,これがタンク間の液移動を引き起こすものとする。以上を数式で表すと,電解液量の時間Fig. 15変化を記述するモデル(dhdt1hk1,0()RtFig. 15Mathematical Representation of the Model 上記の(c)式のは時間,分布,∇は濃度勾配(=タンク間の濃度差),液量である。右辺は浸透圧による液流出と圧力差による液流入の収支を意味する。なお,濃度勾配は一般に電流に依存するため,右辺第一項は電流の関数である。次に,内部抵抗と液量の関係を考える。液量の減少は電極の反応面積の減少に結び付くと考え,内部抵抗は総液量に逆比例するものとしてモデル化する。h(t)布がない()ときの抵抗)である。態の液量にあたり,サイクル試験開始時はる。4.3 モデル解の理論的導出 このモデルの解は理論的に導くことができ,その解は次式で与えられる。ck1k2()ht0() 得られた(h(t))式る。これらのパラメーターは試験条件(電流,温度,SOC,セル面圧等)に依存する。初期値初期条件から決定する。抵抗の時間変化は抵抗上昇率)が得られる。(1)h,02k3()htは定数(液分h(0)h(0)ck1k2の未知量は k1 h(0)(内部抵抗をその初期値で割ったもの)で評価するものとする。抵抗上昇率えられる。これに(率の時間変化を記述する式が得られる。r1r33)(4b,e)h4(),ab1)(c01,=~1tとRh1=1=he2c∇,の22()Δ――マツダ技報No.41(2025) 上で得た式先ほど得られた(造としては次式のような形をしている(メーター)。()ht そこで,この式を統計モデルとみなしてデータに当てはめることを考える。すなわち,この式から決まると,実験から得られている抵抗上昇率の差異が最小となるようにれば,パラメーター同定は比較的容易である。またパラメーターの具体的な同定方法としては,乱択アルゴリズム,勾配法,進化計算などを用いることができる。以上でモデルが導出された。4.4 実験とモデルの比較 可逆的な劣化による抵抗変化を表現可能なモデルの予測精度を検討するために,実験とモデルを比較する。サイクル中(実験条件は電流レート52.5%,電池温度力標準)とサイクル後の休止における時間に対する抵抗は濃度変化の一例の比較をは電解は初期状であFig. 16Fig. 16致していることを確認できる。以上のことから,可逆的つであな劣化による抵抗変化を表現可能なモデルを構築することができた。一方で,本モデルの課題として,次のことは試験のrが考えられる。まず内部抵抗は液量分布のみで決まるという仮定の妥当性には更なる検討が必要である。また本89の定義から()式で与は同定パラ13CSOC47.510%以下の範囲で一atkt2
元のページ ../index.html#98