マツダ技報 2020 No.37
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―3―Under the human centric design approach, CXḋ30 is introduced as a completely new product which thoroughly realizes the value of the convenience as a compact crossover. The interior realizes the all passengers can spend a long drive comfortably while relaxing. The luggage space realizes the capacity and the usability which can respond to the various scene and needs without a stress. Technologies were interwoven with the latest knowledge such as driving position and Human-machine interface (HMI) and the evolved driving circumstance. CXḋ30 made politely to the detail and was crowded in order to support a wide lifestyle above up to now as well as feel this car and create a radiant life.Product Div.Vehicle Development Promotion Dept.Naohito SagaRyosuke MorishigeArchitecture Design Dept.2. ターゲット顧客と商品コンセプト2.1 ターゲット顧客 CXḋ30は,「ライフステージ変化に伴う人生の転換期を迎える人々」に着目し開発をスタートした。この転換期の中で独身~結婚~出産の家族形成期は,短期間に家族構成や生活形態が目まぐるしく変わる時期である。そして,生活の変化や人間関係の広がりを通して,自身の価値観にも変化がもたらされる時期でもあると考える。このため転換期を迎える方々のニーズは多様化し,クルマに求める要求のレベルが一層高まる傾向にある。マツダは,彼らの要求に真摯に向き合うことで,多くのお客*4  企画設計部 Masahiro YamadaHirokazu NishikadoShusuke KobikiKey words: Vehicle development, Design, Vehicle dynamics, Body shell1. はじめにMAZDA CX30の紹介Introduction of Mazda CX30特集:MAZDA CXḋ3001能,セーフティーを,高次元で融合することにチャレンジしたのがCXḋ30である。 世界でSUVシフトが加速している。マツダは,これを一過性のブームではなく,現代生活にフィットしたモビリティーの正常進化としてとらえた。そして一人でも多くのお客様に喜んでいただけるようマツダの一括開発の根源であるSKYACTIVḋVEHICLE ARCHTECTUREとSKYACTIVḋENGINEを軸に,全く新しいクロスオーバーSUVを開発した。新世代商品群の第1弾であるMAZDA3とのコモナリティーを活かしマツダらしいダイナミック性能を与えながらも,独自のコンセプトを貫き,都市生活から郊外まで使って頂けるキャラクターを持った商品とした。新しいスタンダードモデルとなるべく,それに相応しいデザイン,外観寸法,室内パッケージ,ダイナミック性*1~3  商品本部 *5  車両開発推進部 佐賀 尚人*1山田 真泰*2小曳 脩介*3森重 領介*4西角 博和*5要 約 CXḋ30は人間中心の設計思想の下,コンパクトクロスオーバーとしての使い勝手のよさを徹底的に磨き上げ,全く新しい車種として導入した。乗る人全てがくつろぎながら,ロングドライブでも快適に過ごせる,心地よいゆとりを実現した室内空間,さまざまなシーンやニーズにストレスなく応えられる容量と使いやすさを兼ね備えたラゲッジスペース,ドライビングポジションやヒューマン・マシン・インターフェイスなど,最新の知見と技術を織り込んで進化させた運転環境を提供した。CXḋ30は幅広いライフスタイルをサポートするとともに,このクルマと暮らす時間をより豊かに感じられるよう,細部まで丁寧に造り込んだ。Summary

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