―41―LTE Fig. 6 Monitoring System of Autonomous Driving 追加した監視システムは,現在の技術レベルと重要度から判断して視覚と聴覚に相当する情報を取得する構成とした。車室内にセットするネットワークカメラで車両メーターとワーニングランプの点灯,ステアリングホイールの動きから車両の状態や走行路面を同時に視認(Fig. 7)&記録できるようにした。そして,ネットワークカメラに付属するマイクで走行中の車内音(装置と車両異音)を監視する。更にコースの両端に設置した定点のネットワークカメラで,走行コースの路面変化と自動運転車の走行状態を鳥瞰的に常時監視&記録している。これらの情報は,画像・音とも常時通信させているため,その通信量は多いが,自動運転装置のLTE通信回線と分けているため個々の通信電波が干渉することなく安定して運用できている。Fig. 3 System of Mobile StationFig. 4 Brake System of Autonomous Driving Device3.4 遠隔操作・監視システム 基地局は,Fig. 5のシステム構成で移動局と同様に橙色部分が自動運転装置のRTKGPS測位と遠隔操作に必要な部分になる。リモートコントローラーと専用PCにより走行パターンの変更,自動運転の開始と停止をLTEの通信回線によってコントロールルームから遠隔操作することが可能である。自動運転中のGPSによる走行車速や逸脱量は数値やバーグラフで画面上に表示され,移動局システムとの通信状態は,各ステータスランプによって同じPCの画面上で確認できる。自動運転中の車両の制御とシステムに関する状態監視の他には,パナソニックFig. 5 System of Base Station4. 悪路耐久試験への適用Wi-Fi 速と位置を逸脱すると車両を緊急停止させるパスエラー制御が基本となる。システムの状態も監視しており,通信状態の悪化によるフィードバック不良,あるいは,耐久劣化による断線で電源の喪失があっても自動運転が継続できなくなる前に複数のトリガー機能が作動して車両は緊急停止する。ブレーキロボットの作動系統は,モーターとエアーシリンダーで二系統の構成になっているためシステムの電源喪失時には,電磁バルブを介したエアーシリンダーが作動し車両のブレーキペダルをストロークして緊急停止する(Fig. 4)。この時,同時にアクセルロボットのアクチュエータの電源が遮断されるためアクセルペダルは機械的バネで戻されてアクセルオフの状態になる。システムソリューションズジャパンの現地調査によって専用Wi-Fiネットワークシステムを追加して構成し専用の別PCで運用している。これは,ドライバーが行っている情報収集を装置に置き換えるねらいがあり,自動運転走行中の車両の映像と音,更には,二か所の定点監視カメラからの映像をコントロールルームに集約させている(Fig. 6)。 車両が悪路から受ける入力負荷は,①路面の凹凸の大きさ②走行車速③試験車両への積載条件で決まる。①の路面の凹凸の大きさは,市場の代表的な数種類の悪路を模擬し走行コースとして設定してあるため各コースで既に決まっていて路面形状から受ける入力となる(Fig. 8)。よって,入力負荷は②と③によってコントロールする。
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