グローバルなブランド戦略T 商品開発T
  プロダクト1 車にも「時代」というものがあり、商品のサイクルがあります。ある種の車の時代が到来しては過ぎ去り、新しい車の新たな時代が訪れます。マツダは、研究開発の本質において「未来は単に過去の延長線に位置しているのではなく、予測し創り出していくもの」と考えています。このためには、現在及び将来のニーズを的確に把握、予測し、それに対応できる商品とそれを効率的に生産できる体制を開発していかねばなりません。この絶え間なき革新のプロセスこそがマツダの研究開発活動の根幹であり、グローバルなレベルでお客様の明日の期待に応えていくための終わることのない努力が続いていくのです。
最新鋭の情報技術が設計、デザイン、生産を通して重要な役割を担っており、MDIにおける三次元デザインは商品開発の期間短縮及びコスト削減のみならず品質の改善に大きく貢献しています。    
プロダクト2 グローバルなブランド戦略は、マツダのブランド資質を明確にし、それを実現する商品特性ならびに物理的特性を詳細に定義付けています。これにより、商品開発活動がより効率的かつ効果的に展開できることになるのです。  現場のコンセプチュアリスト、プランナー、デザイナー、エンジニアなどの技術者に対する指針を明確にするために、マツダはDNAに則ったプロダクトフィロソフィー(商品理念)を定義づけました。この商品理念は「クオリティー・ビジョン」と「デザイン・ポリシー」の二つで構成されています。前者は、最高の品質を達成するのに必要な要素を、後者はいかにコントラスト・イン・ハーモニーデザインテーマによってクラス最高のデザインを達成するかを明確化したものです。

プロダクト3  この商品理念こそが、商品を構築するさまざまな要素に優先順位を付け、商品開発活動の方向性を明示しています。マツダのDNAを形づくる第一義的な商品資質は、「Distinctive Design:際立つデザイン」、「Exceptional Functionality:抜群の機能性」、「Responsive Handling and Performance:反応の優れたハンドリングと性能」であり、これをサポートするレベルで、「安全性」や「環境対策」といった企業の社会的責任に関連した項目以外に、六つの分野で業界トップクラスを維持することを明確にしました。これらは、「品質」、「クラフトマンシップ」、「デザイン」、「ハンドリング」、「ブレ−キング」、「パッケージイノベーションとフレクシビリティー」となっています。これ以外にも、18の分野において競合他車と同等のレベルを維持することが明確に謳われています。このように、ブランドマネジメント戦略が定義づけるブランド資質と商品特性を強化することは、マツダが必ずしも巨大メーカーへの道を志向するのではなく、業界で最も「賢明かつ効率的」なメーカーを志向することを明らかにしています。

 以上の目的を達成するため、マツダは過去3年にわたり研究開発活動を再構築してきました。基本的な管理プロセスを変更すると同時に、明確な商品理念に基づき、MDIの進展によってもたらされた手法をとり入れ、商品開発のプロセスを改善してきました。同時に、商品開発をブランド戦略に融合させるために、研究開発ティームと販売・マーケティングティームとの接点を再定義し、拡大しました。また、フォードとの相乗効果を利用するために同社との新しい長期の「プロダクト・サイクル・プラン」を策定しました。

 今日の最先端情報技術は車両開発からデザイン、生産にいたるプロセスの中で重要な役割を担っており、マツダは研究開発プロセスを再構築し、全く新しいアプローチを採り入れてきました。急速に進歩する三次元デザインの採用による大きな成果として、MDIシステムは品質向上、商品開発のリードタイム短縮やコスト削減等の効率性の追求に大きく貢献してきました。デミオの開発時より、マツダのすべての車両は三次元技術を使って開発されています。

 マツダのR&D活動におけるもうひとつのユニークな点は、「人が成功をもたらすという概念」です。マツダでは、多国籍な開発ティームが持つ豊富な知識と経験が本社ならびに世界各地の活動に生かされています。研究開発スタッフの高い見識をフルに活用し、関連部署と総合的かつ綿密に活動を連携させることにより、高品質の商品を開発し、地域や世代を越えたお客様のより高い満足度に結びつけることができると確信しています。

商品開発を目指して カーデザインの創造 最先端技術 世界へのアプローチ
お客様の期待を上まわる
商品開発を目指して
新たなカーデザインの
創造に向けて
次世代の生産体制を
支える最先端技術
マツダの世界への
アプローチ