グローバルなブランド戦略T
最先端技術T
 
マニファクチャー1   新たなブランド戦略において、最高の品質を確保することは必要不可欠な要素であり、「クオリティ・ビジョン」が「すべての事業活動において最高の品質を目指すこと」を明言しています。マツダの品質を維持し、一層の向上を図るために、生産技術は重要な役割を担っています。
優れたクラフトマンシップとティームワークが生産段階における生産性の向上と生産能力の拡大に大きく貢献しています。    
マニファクチャー2 高い生産技術に支えられたマツダの品質はかねてより定評があり、業界で常にトップクラスを維持してきました。今日、お客様のニーズは地域やライフスタイルにより、ますます多様化してきています。生産技術が新たなブランド戦略上担う役割は、生産体制における効率性を追求し、少量多車種を生産する体制を各生産現場で確立することにあります。

 MDIの進展は、さまざまな分野で三次元解析や高いレベルでのシミュレーションを可能とし、品質ならびに生産性の向上に大きく貢献してきました。例えば、MDIプロセス内に「デジタル・ファクトリー」を設置したことにより、実際の生産に入る前の各種模擬実験が可能となり、生産工程の各機能を分析することができます。現在では、各種設備の作動や組み立て工程をシミュレーションすることにより、作動の精度、部品のかみ合い、組立作業の難易度などを事前に分析・検証することができます。これらのシミュレーション技術は生産体制において品質を確保し、効率性を上げ、少量多種生産を実現する上で不可欠になっているのです。

 例えば、ブランド戦略上重要な商品特性の一つである「優れたハンドリング性能」を確保するために、このMDIプロセスが有効に機能します。三次元解析は、目標とするホイール・アライメントを達成するのに必要な要因をすべて明確にし、これらの要因とデザイン、設計、生産などの関連部署との相対関係を明らかにすることができます。

マニファクチャー3  マツダの生産技術が達成した成果の一つに、C−BAL(Circulated Body Assembly Line)ラインがあります。これは、組立ラインの台車にボディータイプに応じた複数の専用治具をとりつけることにより、一つのラインで、多様な車種を異なった数量生産することができるもので、最大で12車種までの混流車体組立を可能にします。マツダは世界で最初にこのC−BALラインの導入に成功しました。このラインは新型車種立ち上げ時のリードタイム短縮のみならず、少量多車種の生産にも効果を発揮します。C−BALラインは1992年に防府工場に導入され、改良型が現在広島工場で稼動しています。

 また、「コントラスト・イン・ハーモニー」デザインの実現において、マツダの金型技術が重要な役割を担いました。プレマシーやMPVのボディー上のエッジと曲線の処理は、マツダがこれま で培ってきた金型技術と最新鋭の情報技術を融合させることによってはじめて可能となりました。即ち、生産技術においては、現場の熟練した工員が持つ技、クラフトマンシップ、そして知恵がデジタル技術に効果的かつ効率的に融合されているのです。

 マツダは全工場においてTPM(Total Productive Maintenance)活動を展開しています。TPMは、「工場にある設備機器の能力を最大限に引き出すことが最終的には高い品質の維持につながる」という考えのもとスタートした活動です。工員たちは、作業現場の清掃に始まり、事故率ゼロ、欠陥率ゼロを目指し、個々の設備や生産工程全般の作業能力を最大限に高めるためのアイディアや提案を交換しています。この活動の推進により、ラインが生産量の変動にすばやく対応できるようになり、また生産コストを約30%低減することができました。

 来るべき世紀の最大の課題は、世界の各市場にすばやく対応できる生産体制を構築することにあります。この目標を達成するために、フォードとの「プロダクト・サイクル・プラン」が重要な役割を担っていきます。このプランの最初の成果として、2000年後半からマツダの防府工場においてマツダ及びフォードバッヂのSUV右ハンドル仕様車の生産を開始します。このような施策を通し両社の相乗効果が生まれ、世界規模での生産能力拡大につながっていくのです。

商品開発を目指して   カーデザインの創造   最先端技術   世界へのアプローチ
お客様の期待を上まわる
商品開発を目指して
新たなカーデザインの
創造に向けて
次世代の生産体制を
支える最先端技術
マツダの世界への
アプローチ