グローバルなブランド戦略T 世界へのアプローチT
 
マーケット1   グローバルなブランド戦略は、マツダブランドを市場にどのように位置付けるかを「ブランド資質」と「商品特性」の両面から定義づけるものです。商品開発が「プロダクト・フィロソフィー」によって支えられているように、ブランドの展開方法は「コミュニケーション・フィロソフィー」によって支えられています。そして、これは社内ならびに社外の両コミュニケーションにおいて共通のフィロソフィーであり、その他の基本理念と相俟って、グローバルに統一されたブランド戦略を展開するガイドラインとなっています。
マツダのマーケティングスタッフは世界中のお客様に明確なマツダのブランドイメージを伝え、それを強化していくことを最大の目的のひとつにしています。マツダのDNAを絞り込み、一貫したメッセージを伝えていくために、日本語では「心を動かす新発想」、英語では「Get in. Be moved.」というブランドメッセージを策定し、すべてのコミュニケーション活動に活用していきます。    
マーケット2 世界のさまざまな市場ニーズに対応するため、ブランド戦略は各地域特性に合った形で展開されなくてはなりません。例えば、市場特性に応じてマツダのDNAを構成するひとつの要素が他の要素より強調されることもあるのです。これを可能とし、かつ一貫したブランド・イメージが世界のお客様の目に写り、その存在意義が明確になるよう、オペレーショナル・プロセスを策定しました。

 同時に、上記の施策を展開するために、マーケティング・販売活動において数々の重要な施策を実行しました。第一に、独立したマーケティング部門を設立することにより、より目的を絞り込んだマーケティング活動の展開を図れるようにしました。また、マーケティング組織全体を改変し、各ブランド・マネージャが担当車種の年間プランと全体のブランド戦略に沿った各モデル戦略を策定する体制としました。

 各地域別には、日本国内では、より収益性と効率性を重視してディラー網を再編成し、サービスの質を一層高めることができました。このような活動の結果が、お客様満足度の一層の向上及びマツダファンの獲得にもつながっていくものと考えています。これに伴い、国内販売の部品グループとサービス部門を統合し、顧客サービス部を新たに設立しました。これにより、ひとつの組織で顧客満足度、ディーラー効率、お客様志向のサービス提供を一元的に管理、運営できるようになりました。

 海外地域では、マツダの「Think globally. Act locally.」の理念に則り、北米ならびに欧州地域において、それぞれのマーケティング組織を設立しました。

 マツダの全社員の目的は、世界で共通かつ独自のブランドイメージを作ることにあります。上記の施策を含め、新たなブランドマネジメントに則った戦略的なマーケティング施策を開始しました。世界の各地域ごとにテーマは異なるものの、マツダのブランドDNAである、「Stylish」、「Insightful」、「Spirited」を市場に浸透させることが共通かつ最大の目的となります。

 マツダのアイデンティティーを凝縮し、的確に市場に伝えるために、日本語で新たなブランドメッセージを作成しました。それは「心を動かす新発想」です。これがマツダブランドの精神とブランドDNAを総合的に表しています。海外市場では、これに相当するメッセージとして「Get in. Be moved.」が使われています。

マーケット3  世界のすべての市場で、よりターゲットを絞込み、一貫性のある、コスト効率のよいマーケティング活動を展開しており、より明解なメッセージが市場に伝わりつつあると考えます。例えば、日本では新たなブランド戦略の導入により、すべての外部向けのコミュニケーションにおいては、「マツダの市場での価値」に的を絞った展開を図ることができるようになりました。プレマシーとMPVの導入により、新しいマツダブランドに対する認識が高まりつつあります。今後とも、マツダは積極的にその強みを最大限に発揮できる市場を創りだし、また同時にその他市場での弱点を強化できるよう努力していきます。欧州では、ブランド戦略の導入により、欧州全域をカバーする一元的なアプローチが可能となり、マーケティング・スタッフがディストリビューター、広告代理店、関連会社と一体となり、より効果的かつ一貫性のあるマーケティング活動を展開しています。北米においても、DNAの明確化により、マツダブランドに対する認識が高まりつつあります。目的が絞り込まれた統一性のあるマーケティング活動は、マーケティングの予算効率にも貢献する結果となりました。しかし、最も重要なことは、協調したマーケティング活動を展開することにより、お客様にとってマツダのブランドと商品の意義がより明確になりつつあることです。

 マーケティング及び販売の観点から、また企業戦略の核として、「マツダブランドを市場でどのように育てていくか」に関し明確なビジョンを持ち、これまで以上に積極的に市場へのアプローチを図ることができるようになりました。ブランド戦略を通じてマツダが目指すのは、世界の市場でマツダの独自性を明確にし、お客様の満足度を一層向上させ、マツダブランドが持つ価値自体を高めていくことです。 <写真説明> p.12 プレマシ−やMPVなどの新型車を市場でPRすると同時に、世界レベルで販売網の強化と販売拠点における営業活動を通じてブランドの認知度向上に努めています。

商品開発を目指して   カーデザインの創造   最先端技術   世界へのアプローチ
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商品開発を目指して
新たなカーデザインの
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マツダの世界への
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