2010年の夏に相応しく、猛暑日となったレース当日。4時間耐久のスタートは例年通りの16時であったが、まだまだ暑さは和らがない。そんな中、恒例となる旧ル・マン式スタートでレースがはじまった。ポールショットを奪ったのは、ポールポジションからスタートした#27ティーポ。#27ティーポはこのままドライバー交代までトップをキープするが、それを執拗に攻め立てたのが、今回初出場となる#10ザマイカー。予選10番手から猛追し、ファステストラップを叩き出しながら順位を上げ、トップの#27ティーポを追い上げた。そんな中、昨年の優勝チームとなる#13ENGINE がトラブルにより1時間を待たずに残念ながらリタイヤしてしまった。
各チーム、それぞれの作戦に合わせドライバー交代やガス給油、ハンディキャップ消化(2分間のピットストップ)をこなしていく。そのため順位は激しく変動し、1時間経過時のトップ3の順位は1位#10ザ・マイカー、2位#31カー・マガジン、3位#01ザ・モーターウイークリーとなり、2時間経過時は#31カー・マガジン、#55Start Your Engines 、#02CAR ZAPとなる。そんな中、日没を迎えようとしていた99周目に、#89BBTV のコースアウトによりセーフティカーが入る。全車が低速走行となりロスが少なくなることから、当然多くのチームがこの機会にピットイン。しかし直前にピットインをこなしたばかりのチームも多く、さらに順位が変動しレースの行方は混沌を極めることに。
3時間経過時のトップ3の順位は#09ホリデーオート、#01ザ・モーターウイークリ—、#99カートップ。残り30分を切った頃からどのチームも燃料が厳しくなってきたようで、特にトップの#09ホリデーオートが大幅ペースダウン。2位以下のチームが周回ごとにその差を縮める。そして残り10分を切った181周目、ついにガス欠車両が!
ハンディキャップの消化で順位を落としながら5位まで追い上げた#27ティーポがガス欠。さらに最終ラップとなった184周目、なんとトップの#09ホリデーオートがガス欠によりスローダウンし、それを抜きトップになった#01ザ・モーターウイークリーもその直後にガス欠するというドラマが待っていた。これにより3位を走っていた#55 Start Your Engines がトップでゴール! 見事初優勝を飾った。
メディア対抗ロードスター4時間耐久レースの最多勝を誇るティーポ・チームの佐藤考洋編集長にお話を聞いた。「昨年はお休みしちゃいましたが、2006年から一昨年まで3連覇してますから、今年も狙うは優勝です。ドライバーは3連覇を成し遂げた時と全く同じで、僕とジャーナリストの斎藤慎輔さん、石井昌道さん、橋本洋平さん、さらに助っ人としてプロドライバーの壺林貴也選手が加わる5名となっています。3連覇しちゃっているだけに今年も他より2回多いピットストップと2分間のピットストップという厳しいハンディキャップが付いているので、何か起きないと優勝はかなり難しいですけど、チャンスを見逃さず、勝負していきますよ」。
女性ジャーナリストの竹岡圭さん、丸茂亜紀子さん、藤島知子さん、いのまりさんの4人で編成される女性ジャーナリスト連盟、チームピンクパンサー。その代表の竹岡さんにお話しを伺った。「今年も女性4人での参戦です。2005年から毎年参戦していますが、2006年に日下部保雄さんに助っ人として参加してもらった時に9位となったのが今までの最高成績。それ以外も、順位はともかく、全戦完走していることが自慢のひとつです。ガス欠やトラブルでリタイヤしたことがないんですよ。今回も気心の知れた4人のチームなので、誰がどのぐらいのペースで走れるのかも計算できるので、今年は女性だけで9位を超える上位、できれば入賞を狙っています」。
第4回から参戦を続ける古株チームのひとつ、カーセンサーの後藤貴功編集長からお話を聞いた。「今年はオークネットとカーセンサーの混合チームでの参戦です。ドライバーは、編集部からスポーツドライビングに全く自信のない僕と、4耐のレギュラーとなるデスクの中野剛さんとカーセンサーNetの福田曜さん、オークネットから20年ぶりにMTを運転するという宮崎顕さんと、ロードスターでサーキットを走っているチーム唯一の女性である原田絵梨さんの5名。安全確実に走り切り、目標はズバリ15位! 予選は最下位の22位でしたが、これも予定どおり。4時間の内になんとか1台抜いて、ガス欠などで6台リタイヤ、それで15位(笑)っていう作戦で挑みます」。