地域別レビューT
 
日本 北米 欧州 その他

Bーピックアップ
タイのオートアライアンス・タイランド社で生産されるBシリーズピックアップトラックは、現地市場で高く評価され、輸出計画の第一段階として、1998年12月にオーストラリア及びニュージーランドへの輸出が開始されました。
その他地域

< アジア地域では、地域経済の低迷の影響を受け、当年度の市場総需要は二年連続前年度を下回りました。マツダはその他のメーカー同様この影響を大きく受ける結果となりましたが、シンガポール、香港などでは好調な成績を残すことができました。

 マツダにとってアジアの最も重要な市場であるタイでは、地元のディストリビュータであるSMC社の株式の過半数を取得し、1999年3月には社名をマツダセールス(タイランド)としました。同社はフォードセールス(タイランド)社と部品・車両倉庫や部品物流機能を共有し、ビジネス構造をより効率的なものにすることにより、マーケティング・販売、顧客サポート、ディラーサービスに重点を置いた事業を展開していく計画です。  マツダとフォードの合弁会社AATで生産しているBシリーズピックアップモデルは現地で好評を博しており、品質の面でも高い支持を得ています。1998年11月にはオーストラリアとニュージーランドへの輸出を開始し、輸出先をアジア諸国、欧州、中南米、アフリカ地域に拡大していく予定です。

323
当期にアジア、オセアニア、中近東をはじめ、その他地域に導入された新型323はマツダの商品ラインアップのコアモデルとして、今後の拡販に大きく貢献するものと期待されています。
 オセアニア地域においても、当年度の小売販売台数は前年度を下回りました。これは、オーストラリアにおける販売が落ち込み、27,001台となったことが大きな原因となっています。しかしながら、ニュージーランドでは、総市場需要が、アジア諸国の通貨危機の影響を受け前年度を下回ったのに対して、マツダの小売販売台数は2.6%増え2,729台となりました。当地域においては、Bシリーズピックアップトラック、新型プレマシー及び新型MPVの導入が今後の拡販につながるものと期待されています。

 中近東地域では、小売販売台数が前年度比4.1%減少し、42,272台となりました。イスラエルでは、市場需要の低迷にも関わらず、マツダの小売販売台数は3.0%増え、16,564台となりました。これにより、マツダは3年連続ナンバーワンの市場シェアと2年連続のCSナンバーワンを確保しました。一方、Gulf Cooperation Council(GCC)では堅調な市場需要がフリート・セールス拡販プログラムと円安の効果と相俟って、マツダの小売販売台数は前年度比21.8%増の10,869台となりました。しかしながら、トルコでは、ロシアの経済危機が現地の繊維産業に打撃を与え、現地通貨安とも相俟って、総需要は低迷しました。この結果、マツダの小売販売台数も前年度を下回る結果となりました。

 マツダのアフリカ最大の市場である南アフリカ及びジンバブエでは、現地通貨安の影響を受け、総需要は低迷しました。

 中南米における総需要は、ブラジルの市場における低迷の影響を受け、小幅な増加にとどまりました。コロンビア及びベネズエラでは、マツダとフォードが市場での効率性を追求するため戦略的協力体制を組んでいます。コロンビアでは、マツダの車両組立拠点であるコンパニア・コロンビア・アウトモトリス社(CCA)がフォード車を生産し、コロンビア・フォード社に納入しています。一方、ベネズエラにおけるフォードの車両組立拠点であるベネズエラ・フォード社がマツダのBシリーズピックアップトラックを生産しており、CCAの子会社であるビィクロス・マツダ・デ・ベネズエラ社に納入しています。このような協力体制は両社の生産効率を高めるだけでなく、両ブランドの市場での位置付けを強化するものと考えます。

日本  北米  欧州  その他