新人の頃は「自分がカーディーラーの営業としてやっていけるんだろうか?」という不安もありました。高額商品だし、競合他社も多いし…。しかし先輩や上司から「営業成績ばかり気にして“売ろう”と焦る必要はない。それより、店舗までわざわざ来て頂いたお客様をどうやって喜ばせるか、お客様を深く知るにはどうすればいいか、と考えればいい」とアドバイスをもらい、それならなんとかなるんじゃないか、と思えるようになりました。最近は「自分新聞」というものを作り、お客様へのご案内状に同封しています。学校であった学級新聞みたいなもので、クルマとは関係なくても、日常の出来事をお客様にお伝えするんです。そういうことをやり始めて、お客様との距離が近くなりました。
私は入社当時から、ご来店頂いたお客様に御礼の手紙を書いています。お子様連れで来られたら、私は敢えてお子様に向けた手紙も送ります。もちろん、子供がクルマを購入するわけではありません。そういう意味では、私のやっていることはムダに感じるかもしれません。しかし私は、クルマを売ることだけがすべてではない、と思うんです。営業スタッフにとって一番大事なのは、何台売ったかという成績ではなく、お客様とどんな関係を築いたか、ということ。お客様こそが自分の財産。だからお子様にも手紙を送るんです。もともと字は下手だったんですが、筆ペンを練習したおかげで大分、上達しました。私の手紙でお客様に笑顔になってもらえたら、これほど嬉しいことはありません。
大学時代にアルバイトでお金をため、中古のRX-7を買った。速くてスタイリングも良く、頑丈なクルマを造るマツダに興味があった。そして“走る歓び”を人々に提供したいという思いに共鳴した。