MAZDA

MAZDA 100TH ANNIVERSARY

私のMIATAストーリー

Miataland経営者 アンドレア・マンチーニ / ロードスター (MIATA) / イタリア

MIATA(日本での販売名 ロードスター)を何台も乗り継いできましたので、愛車にまつわるストーリーはたくさんあります。最も思い出深いのは、初めてEUNOS ROADSTER M2 1002(日本での販売名 ユーノスロードスター)を運転した時のストーリーですね。

希少なM2を一目見たいと長年憧れ続け、M2シリーズに関する本や雑誌を何冊も読み漁りました。2009年にM2 1002 No.7 をディーンから買うことが決まり、英国のブレントウッドで恋焦がれたクルマのハンドルを初めて握りました。MX-5(日本での販売名 ロードスター)の熱狂的なファンにとって、M2は究極のドライビングを味わえる特別なクルマ。パワーステアリングなし、白いレザーのインテリア、パナスポーツ社のマグネシウム製ホイール、従来のロードスターとは全く違うインパネ、助手席(左前ドア)側のドアに煌めく限定車ナンバー、そして小さなアルミ製ドアミラーなど、ディテールにも心が躍りました。

ブレントウッドからドライブをスタートし、ユーロトンネル(英仏海峡トンネル)に入る前までの最初の数マイルは、交通量やロードスターが発するすべてのノイズに集中しました。トンネルを抜けてフランスの高速道路に入ってからは走る歓びを全身で感じ、マツダの「人馬一体」を体感しました。

馬力やスーパースポーツカー特有の性能に頼らない、ドライバーとクルマの間には何も邪魔するものがない、純粋なドライビング感覚。ドライバーとレーシングカーの密接な関係。
ライトウェイト・スポーツカーを直接感じられること、そして究極のドライビングを体感できることに感動し、心が震えました。
距離900キロほどのドライブ中はラジオを聴くことも忘れ、レザーとウッドの香りが心地よい室内でインパネ類をチェックし、緑豊かな丘陵や雪をかぶったフランス・アルプスなど美しい景観を楽しみました。ルーフをオープンにして、太陽や風といった自然を思い切り感じることができたことは、心の栄養となりました。そして「とうとう夢がかなった!初めて買ったM2を運転しているんだ!」という実感がじわじわと沸いてきました。

M2以外でも、さまざまなMX-5やユーノスロードスターを運転して、英国からイタリアの中部まで30回以上のドライブを楽しみました。毎回、信じられないほど素晴らしい体験をすることができましたね。ロードスターは運転だけではなく、考え方もポジティブにしてくれるクルマ。19時間前後のドライブで2,000キロを走破したと思います。今でも美しいロードスターを目にするたびに、思わず満面の笑みがこぼれます。

そして今、私が経営している Miatalandでロードスターファンのゲストとお会いし、ロードスターでのドライブツアーのお話を伺うたびに、私がロードスターから得られたワクワク感、説明できないほどの幸福感や充実感が鮮明に蘇ってきます。
私にとって、Miatalandは私の情熱をファンと共有するという夢そのもの。Miatalandはロードスターをテーマにした6つのダブルルーム/スイートを提供するリゾートで、インテリアにはM2ブルー、ブリティッシュ・レーシング・グリーン、サンバースト・イエローなど、ロードスター限定車のボディカラーを採用しています。そして世界で最も貴重なロードスターのコレクションを保有しているんですよ。コレクションは現在49台、世界各国から集めたほぼすべての歴代限定車がそろっています。宿泊されるゲストはコレクションから好きなロードスターを選んで、イタリアのカントリー・ロードでのドライブを楽しんでいただけます。中世の姿を残した村、オリーブの木々やワイナリーなどの景観を見ながらルーフをオープンにして走る、究極のオープンカードライブ体験を提供していると自負しています。

Miatalandに到着されたゲストの皆様をまずコレクションにご案内し、限定車に関する最も素敵なストーリーをお話しします。そしてお好みのMIATA/ユーノスロードスターをコレクションから選んでいただき、パートナーやガールフレンドとのドライブをご案内します。ドライブとともにイタリア中部の伝統的な食事や素晴らしい景色を楽しんでいただくことで、土地の魅力を満喫していただけると信じています。
(2019年取材)