年表で辿る百年史
第8章 新ブランド戦略の策定 ~ 商品主導の成長
2000年に発表した「ミレニアムプラン」は、工場閉鎖や人員削減といった厳しい内容を含んだ中期経営計画でした。マツダはそれらを乗り越え、新しいブランド戦略に沿って定義したDNAをフルに織り込んだ新型車を開発し、"Zoom-Zoom"という世界共通のスローガンにのせて投入します。フォードグループ内で効率的な役割分担を図りながら、「アテンザ」「デミオ」「アクセラ」といった基幹車種や、各市場に特化した派生車種を次々に導入し、新生マツダの浸透を図りました。また、成長著しい中国市場では統括会社を設立し、生産・販売の体制を強化していきます。そして2007年、技術開発の長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言」を発表し、翌年には平均燃費の30%向上という具体的な目標を提示。「走る歓び」と優れた環境・安全性能を全てのマツダ車ユーザーに提供するため、最も広く普及している内燃機関の大幅な性能改善を目指すことを明確に宣言しました。
2001(平成13年)
2月
インターネットでカスタマイズできる「Web Tune Factory」を開設
燃料電池自動車「プレマシーFC-EV」で国内初の公道走行試験を開始
3月
早期退職優遇特別プランを実施
5月
走行性能を高めた「マツダスピード ロードスター」「マツダスピードファミリア」を限定発売
中国の一汽海南汽車有限公司(FHC)で「プレマシー」の組立生産を開始
9月
宇品第2(U2)工場を閉鎖
2002(平成14年)
1月
北海道・中札内試験場が竣工
新型の直列4気筒エンジン(MZRエンジン)の国内生産を開始
2月
軽乗用車「スピアーノ」を発売
5月
新型ミッドサイズカー「アテンザ」を発売
6月
12代目社長にルイス ブースが就任
7月
環境負荷の少ない「スリー・ウエット・オン塗装技術」を導入
8月
2代目「デミオ」を発売
10月
米国生産会社(AAI)で「Mazda6(アテンザ)」の生産を開始
11月
「アテンザ」が「2003RJCカーオブザイヤー」を受賞
2003(平成15年)
1月
フォードのバレンシア工場(スペイン)で「Mazda2(デミオ)」の生産を開始
3月
中国・長春のFCC社で「Mazda6(アテンザ)」の生産を開始
4月
4ドア・4シーターのスポーツカー「RX-8」を発売
新人事制度「とびうお」を導入
8月
13代目社長に井巻久一が就任
10月
次世代スポーツコンパクト「アクセラ」を発売
11月
「RX-8」が「2004RJCカーオブザイヤー」を受賞
12月
「ボンゴ」のディーゼルエンジンにクラス初のDPFを採用、新短期規制と自動車NOx・PM法に適合
2004(平成16年)
4月
国内生産体制再編のため本社第1(F)工場での生産を終了
5月
宇品第2(U2)工場が2年8か月ぶりに再稼働
6月
6代目「タイタン」を発売、いすゞ自動車㈱からのOEM供給車
新型コンパクトカー「ベリーサ」を発売
11月
中期経営計画「マツダ モメンタム」を策定
12月
宇品第1(U1)工場の塗装ラインで火災が発生、完全復旧に4ヵ月を要す
2005(平成17年)
2月
企業見学施設「マツダミュージアム」を全面リニューアル
2代目「プレマシー」を発売
3月
中国統括会社「マツダ(上海)企業管理諮詢有限公司」を設立
8月
3代目「ロードスター」を発売
統括会社「マツダサウスイーストアジア リミテッド」(MSEA)をタイに設立
9月
フォード、長安汽車集団と合弁で南京にエンジン製造会社「長安フォードマツダエンジン会社」を設立
11月
「ロードスター」が「2005-2006 日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞
2006(平成18年)
2月
3代目「MPV」を発売
水素ロータリーエンジン車 「RX-8ハイドロジェンRE」 のリース販売を開始
長安フォードの重慶工場で「Mazda3(アクセラ)」の生産を開始
4月
長安フォードへ出資し「長安フォードマツダ汽車有限公司」(CFMA)に社名を変更
5月
美祢自動車試験場の開所式を実施
クロスオーバーSUV「CX-7」を北米市場で発売
8月
「ロードスター」にパワーリトラクタブルハードトップモデルを追加
「アクセラ」の国内生産累計台数が100万台に、3年2ヶ月での到達はマツダ車で最速
2007(平成19年)
1月
7人乗りクロスオーバーSUV「CX-9」を北米市場で発売
3月
新中期計画「マツダ アドバンスメント プラン」を策定
技術開発の長期ビジョン「サステイナブル”Zoom-Zoom”宣言」を発表
7月
3代目「デミオ」を発売
自動車の国内生産累計台数が4,000万台に到達
タイの生産会社(AAT)での生産累計台数が100万台に到達
エンジン工場の機械加工ラインでV型6気筒エンジンと直列4気筒エンジンの混流生産を実現
10月
長安フォードマツダ(CFMA)の南京工場で「Madza2(デミオ)」の生産を開始
11月
「デミオ」が「2008年次RJCカーオブザイヤー」を受賞
2008(平成20年)
1月
「CX-9」が「2008 North American Truck of the Year」を受賞
広島地区の産学官共同でITS公道実証実験を実施
2代目「アテンザ」を発売
3月
「Mazda2(デミオ)」が「2008世界カー・オブ・ザ・イヤー(WCOTY)」を受賞
6月
CO2排出量削減に向けた取り組みを発表、2015年までにマツダ車の平均燃費を30%向上
7月
トールタイプミニバン「ビアンテ」を発売
10月
ノルウェー国家プロジェクトHyNorと共同で「RX-8ハイドロジェンRE」の現地公道走行を開始
11月
フォード社の持株比率が33.4%から13.8%へ
14代目社長に山内孝が就任
12月
新広島市民球場の命名権契約を締結し「MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島」に