MAZDA

MAZDA 100TH ANNIVERSARY

年表で辿る百年史
第3章 乗用車市場に進出 ~ 総合自動車メーカーへ
1960年、コンピュータ制御の最新鋭工場からマツダ初の乗用車がラインオフ。総合自動車メーカーへの躍進を期した攻勢が始まります。新開発の軽自動車が次々にヒットし、自動車の年間生産台数が3年連続で日本一に。その後も東洋工業は小型乗用車や商用車のラインアップを拡充しながら、宇品工場や三次自動車試験場など、重要な企業基盤を構築していきます。また自動車メーカーとしての存在感を飛躍的に高めるため、夢のエンジンと言われたロータリーエンジン(RE)の開発競争に参加。世界初となる2ローターREとその搭載車「コスモスポーツ」を1967年に発売し、技術力の高さを全世界にアピール。最上級セダン「ルーチェ」による欧州への本格進出にも一段と弾みが付きました。'70年代に入って排ガス規制が強化されると、いち早く対策に目途を付けたREは低公害エンジンとしても脚光を浴びることになり、東洋工業はRE車を中心とする商品戦略にシフト。米国への輸出も一気に加速しました。
1960
2月
自動車の月産台数が初めて1万台を突破
4月
月産2万台の新・塗装組立工場(F工場)で始業式を実施
9月
第2塗装組立工場が本格稼働を開始
「東洋工業四十年史」を発行
10月
新・シェルモールド鋳造工場が本格稼働を開始
1961
2月
軽四輪トラック「B360」を発売
4月
韓国で現地組立を開始
5月
軽商用車「B360ライトバン」を発売
6月
副社長制を採用し、松田耕平が就任
新しい東洋工業附属病院が完成
自動車の月産台数が業界で初めて2万台を突破
7月
NSU社/バンケル社とのロータリーエンジンに関する技術援助契約が政府承認
8月
小型四輪トラック「B1500」を発売
10月
フィリピンで現地組立を開始
12月
収容能力5,000台の本社配車センターが完成
1962
2月
軽乗用車「キャロル」を発売
3月
乗用車設計技術に関しカロッツェリア・ベルトーネ社と技術提携
4月
2トン積みの四輪トラック「D2000」と三輪トラック「T2000」を発売
6月
東京事務所が東京支社に昇格
9月
ビルマ政府およびビルマ国際交易公社と自動車製造についての技術協力契約を締結
小型商用車「B1500バン」を発売
11月
小型乗用車「キャロル600」を発売
12月
年間生産台数が3年連続で国内自動車メーカー1位に
1963
2月
自動車性能テスト用の全天候シャシーダイナモテスト室が完成
3月
自動車の生産累計台数が100万台に到達
ビルマで現地組立を開始
4月
大阪事務所が大阪支社に昇格
6月
クライスラー社と粉末冶金技術に関し技術提携
南アフリカで現地組立を開始
10月
小型商用車「ファミリア800バン」を発売
1964
1月
2トン積みトラック「E2000」を発売
3月
自動車船積み専用の新埠頭が完成し、大型軌道クレーンを3基設置
5月
第2回日本グランプリに「キャロル」で初出場
9月
第11回東京モーターショーにロータリーエンジン搭載スポーツカー「コスモ」を参考出品
10月
小型乗用車「ファミリア800セダン」を発売
日本初の完全自走方式を採用したマツダ専用船「東洋丸」が就航
1965
1月
パーキンス社とディーゼルエンジンに関し技術提携
5月
3.5トン積み中型トラック「E2300」を発売
25人乗り小型バス「ライトバス」を発売
三次自動車試験場の竣工式を実施
6月
1.5トン積みトラック「クラフト」を発売
10月
1トン積みトラック「プロシード」を発売
東洋大橋および専用道路の開通式を実施
11月
第1回日本サッカーリーグで優勝
1966
5月
小型商用車「ボンゴ」を発売
8月
小型乗用車「ルーチェ」を発売
自動車の生産累計台数が200万台に到達
11月
乗用車専用の宇品第1(U1)工場で始業式を実施
1967
1月
2トン積みトラック「E2500ディーゼル」を発売
3月
欧州への本格輸出を開始
4月
オーストラリアに販売会社「マツダモータース」を設立
11月
2代目「ファミリア」を発売
1968
6月
フォード社、モービル社などIIECグループと排出ガス制御に関する共同研究を開始
7月
ロータリーエンジン搭載車の第二弾として「ファミリアロータリークーペ」を発売
カナダに販売会社「マツダモータースオブカナダ」を設立
ベルギーに補修部品供給会社「マツダモータースオブベネルックス」を設立
レッグドリル「TY76-LD」の生産を開始
9月
マレーシアの合弁会社で乗用車の現地生産を開始
11月
軽商用車「ポーターバン」「ポータートラック」を発売
1969
1月
自動車の生産累計台数が300万台に到達
2月
オンライン・リアルタイム処理で排気ガスの自動分析を行う日本初のシステムが稼働
4月
第8回シンガポールGPでファミリアロータリークーペが総合優勝
軽四輪トラック「ポーターキャブ」を発売
10月
4トン積み中型トラック「ボクサー」を発売
ロータリーエンジン搭載の最上級車「ルーチェロータリークーペ」を発売
1970
1月
フォード、日産自動車㈱と合弁で日本自動変速機株式会社(JATCO)(設立
米国販売会社「マツダモータースオブアメリカ(NW)」を設立
2月
「T-108型全自動精密心無内面研削盤」を発売
5月
小型乗用車「カペラ」シリーズを発売
6月
米国販売会社「マツダモータースオブフロリダ」を設立
10月
米国販売会社「マツダモータースオブテキサス」を設立 
11月
4代目社長に松田耕平が就任
1971
1月
米国最大の販売会社「マツダモーターオブアメリカ(MMA)」を設立
2月
インドネシアで現地組立を開始
8月
2トン~3.5トン積みトラック「タイタン」を発売
9月
小型乗用車「グランドファミリア」を発売
小型乗用車「サバンナ」を発売
12月
フォード向け小型ピックアップトラックのサンプル生産を開始
1972
1月
第1輸出配車センターが完成
4月
小型バス「パークウェイ26」を発売
5月
'72日本グランプリのTS-bレースでロータリー勢が上位3位を独占
7月
軽乗用車「シャンテ」を発売
9月
ロータリーエンジン用の公害対策システム「マツダREAPS」が完成
10月
「マツダトレーニングセンター鯛尾」が完成
11月
2代目「ルーチェ」を発売
アメリカに「マツダ・テクニカル・センター」を設立
12月
乗用車専用の宇品第2(U2)工場で竣工式を実施、月産6万台体制を確立
自動車の生産累計台数が500万台に到達
1973
2月
ロータリーエンジン車(RX-4、RX-3)が米国EPAのテストで'75年連邦政府の規制値にミート
3月
西ドイツの販売会社「MMD」が営業を開始
6月
低公害車優遇税制の適用第1号となった「ルーチェAP」を発売
9月
3代目「ファミリアプレスト」を発売
10月
レシプロエンジン用の公害対策システム「マツダCEAPS」が完成